野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

梅雨真っ只中の熊本

梅雨らしく、ずっと雨が続く。微妙な天気だが、雨がやんでいてセミが鳴き始めた。今年、初めてセミの鳴き声を聞いた。夏が始まった。今、洗濯物を干さずして、いつ干すのだ。天気予報を確認すると、これから数時間は曇り。大慌てで洗濯物を干す。午前中、外に干し、午後に雨が降り始め、慌てて取り込み部屋干し。明後日から遠征なので、今日の洗濯は必須だった。

 

大学生の頃、誰かの家がオープンハウスみたいな感じで集い、交流するような場が色々あった。七夕の時に、どこかで知り合った誰かに連れられて、短冊に願いごとを書いて笹に吊るす。そこにいたアメリカ人が「湿気がなくなりますように」という意味の願いごとを書いていて、こんな蒸す気候はアメリカにはない、と主張していたことが思い出される。

 

湿気で驚くことに、琵琶の音が高くなっていたことだ。弦が伸びたり緩んだりして音が低くなることが普通だと思っていたのだが、昨日よりも高くなっている。これは、琵琶の木が湿気により膨張して、張力が増したためだろうか?湿度恐るべし。

 

先週、一緒だったDavid Brancazioは、鍵盤ハーモニカの湿気除去の仕組みを考えた。ケンハモの場合は、冬の寒い時に楽器の中の温度が低いと呼気の湿気が結露してしまう(これは管楽器全般に言えること)。ピアノなんかは、梅雨で楽器の中に湿気がこもるので、木も変形するが、フェルトの変形が音色に大きく左右してしまう。

 

ピアノの譜面台に立てているノートのページが湿気を含んでいるのが、視覚的にもわかる。

 

肥後琵琶の橋口佳介さんの音源を譜面に起こしながら、自分でも演奏してみる。遅々としか進まないが勉強になる。

 

それ以外は、契約書の文言の確認(やそれに関するメール)、読書、庭仕事や掃除や買い物などの家事に明け暮れながら、蒸し風呂のような中で過ごす。