京都に移動。京都府立文化芸術会館にて、モノクローム公演のリハーサルに参加。2月4日の公演『クロニクル Monochrome Circus』にゲスト出演する。
まず劇場の楽屋に行って、こんなに出演者が多いんだ、と驚く。90年代に様々なコラボをした旧友たちが次々に現れる同窓会のようかと思うと、小さな子どもがいて、中学生や高校生のダンサーもいて、大学生もいるなど、若い世代も同じくらいいる。
モノクローム・サーカスは、ダンスカンパニーだけど、90年代の《収穫祭プロジェクト》では、世界各地をダンサーが鍵盤ハーモニカを持って旅をして、自分達でケンハモ演奏しながら、路上でも民家でも、どこでもダンスをやってしまうプロジェクト。人々との交流の中にダンスがあった。今回は、ぼくもケンハモ吹いて、一緒に体を動かそう。
初期の作品《#1~7》は、まだダンスとなる以前のミニマルなもの。真っ暗闇の中で、光が移動したり、体が移動したりして、それは目に見えない気配みたいなもの。あるかないか不確かだけど、確かにあるようなもの。こういう感覚を大切にしていたその先に、モノクロームサーカスのその後の活動があるのだ。ここでも、ぼくは演奏で参加する。坂本公成、山下残という30年以上の旧知の二人と、21世紀生まれの山瀬茉莉さんが出演なので、本番前に茉莉さんと親交を深めておこう。
通し稽古で、自分が出演しない作品も含めて全部見た。坂本公成+森裕子の二人で振り付けた作品がいくつもあり、二人の個性が活かされている良い作品ばかりで、森裕子さんは90年代から体型も変わらないし、昔のままの軽快な動きで素晴らしい。
全体を通して、ダンスには押しつけがましさがない。ダンスは、何かの考えや感情を押し付けてきたりは決してしない。それよりは、何も押しつけてこないダンスを眺めていく中で、鏡のように鑑賞者が自己を投影しながら、味わっていく。だから、じっくり鑑賞したい作品たちである。作品ごとに、山下残と坂本公成の対談が挿入され、それもダンスと時代を顧みる上で、貴重なものであった。
本番はエネルギー全開で臨みたいので、今からストレッチして寝ます!