野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

イスラエル軍元兵士が語る非戦論/クレオール事始

ダニー・ネフタセイ『イスラエル軍元兵士が語る非戦論』(集英社新書)読了。実際にイスラエルで生まれ育ち、かつては「国のために死ぬのは素晴らしい」と思っていた著者の実体験に基づいて語られるので、とても分かりやすい。イスラエルがガザを攻撃することも、イスラエル人の多くがそのことを疑問に思わないことも、リアリティとしてイメージできる。

www.shueisha.co.jp

ぼくは、広島、長崎に原爆を落とすべきではなかった、とはっきり思ってる。ダイバーシティとか多様性とか、最近、アートの場でも言われることが増えた。異なる民族、異なる宗教、異なる思想が共存する方法を追求しているわけで、ぼくの場合は作曲という視点(聴点)から、「だじゃれ音楽」だったり、「世界のしょうない」だったり、「しょうぎ作曲」だったり、「相撲聞芸術」だったりで、四股錯誤している。

 

「聞く/聴く」は現代の音楽の大きなテーマであるが、聞く耳を持たない人に、どうやって声を届けるのか、というのも、大きなテーマになり得る。

 

西成彦クレオール事始』(紀伊国屋書店)も読了。2月3日の《はじまりはマルチニーク》世界初演に向けて、マルチニークの歌の歌詞だったり、ラフカディオ・ハーンが聞いた民話だったり、クレオールの文法だったりについて、読みながらカリブの島に思いを馳せる時間。

www.kinokuniya.co.jp

 

サヌカイトの作曲に戻りたいところだが、昨日の「世界のしょうない」の6回目のワークショップの録音を聴きながら、2月3日の本番に向けて、色々考える一日だった。

 

www.city.toyonaka.osaka.jp