野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

佐藤伸輝くんとの35歳差ピアノバトル

ついに、佐藤伸輝くんとの35歳差ピアノバトルの日がやって来た。伸輝くんは2002年12月生まれなので、34歳差と言った方がいいのだけど、こちら55歳2ヶ月、あちら20歳12ヶ月。

 

演奏は全部即興なのだけど、コーナーがいっぱいあって、進行のリハーサルは90分くらいみっちりやった。司会はTeam Liaison代表の作曲家の徳武史弥さん(こちらも2002年生まれ)。プログラムは、

 

1 4つの「3分半即興曲」 野村→佐藤→野村→佐藤

2 「パガニーニの主題による15の即興変奏曲」 野村→佐藤→野村→佐藤→野村→佐藤→野村→佐藤+野村(ケンハモ)→野村(withケンハモ)→佐藤→野村→佐藤→野村→佐藤→野村→佐藤+野村

3 「お題による即興」 佐藤(Love Song、ミルクティー、ロックンロール、フランス近代、ドイツ現代、5拍子で超速く、6拍子で超遅く、クライマックス、終わりっぽくなく終わる、etc.)

4 「お題による即興」 野村(すべって、ださいメロディー、E = mc2、架空の民族音楽、悲しいタンゴ、無音でクライマックス、ピアノなしでフィナーレ etc.)

休憩

5 「与えられた主題によるフーガ」 佐藤→野村

6 「しりとり即興」 野村→佐藤→野村→佐藤→野村→佐藤→野村→佐藤→‥‥

7 「お題による即興」 野村+佐藤(ボディパーカッション、私の服を演奏して、黒鍵だけで、相撲の音楽、後期ロマン派、変態、Cantabile、チェロバスデュオ、etc.)

8 「フリーセッションタイム」 野村+佐藤+観客有志+徳武 

 

いやぁー、いっぱいピアノ弾いた。伸輝くんの即興演奏が凄いのは、前から知ってたけど、やっぱり凄かった。枯渇することなく、永遠に湧き出てくる泉のようだ。彼はモーツァルトかもしれない。

 

ピアノを弾いている時は、次々にやってくる題目について考える時間もないので反射神経でひたすら反応していく感じで、それも楽しかった。と同時に、全体の進行を事前にプランするのが作曲(コンポジション)で、メインは伸輝くんが考えた枠組みで、それを徳武も含めた3人で整理していく過程がアレンジで、それを演奏者としてぼくと伸輝くんが演奏し、徳武さんはしばしば自作でも、「黒子」として登場するのだが、今日も見事な黒子としての司会者をする。そういう意味で、徳武さんの存在も大きかったなぁ。

 

今日は、即興バトルで、ピアノで若者のパンチを受けまくったけど、なんとか無事生還。2週間後の12月19日には、作曲で若者たちの新作に打ちのめされる予定。@両国門天ホール。来てねー。

 

teamliaisonconcert.wixsite.com