野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オマージュとヒストリエ

佐原詩音さんが企画の音楽祭『オマージュとヒストリエ』にて、拙作《相撲ノオト》(2019)、《土俵にあがる15の変奏曲》(2019)の関東初演が行われた。めちゃくちゃ熱演だった上に、途中の(オプションである)相撲のシーンで、日大相撲部の岩本真輝さんがまわしをつけて出演。力士の体を叩く音が小ホールで静寂の中、ヴァイオリンやピアノとともに響いた。力士の体の音色って、こんな美しい音なのだ、と感激。

 

2021年に佐原さんの企画に参加した際(Asia~音楽の脈動 - 野村誠の作曲日記参照)出会った作曲家の佐藤伸輝さんの活動は、その後も注目していて、今日は、彼の作品2曲(五線譜に書かれた作品と、映像付き即興の作品)を聴いた。年齢のこと言うのもなんだけど、彼は20歳なので、まだまだ変化したり成長したりすると思うので、今後の展開も楽しみ。楽屋でもいっぱい話し込んでしまった。9月8日には、佐藤さんが副代表のTeam Liaisonのコンサートで、ぼくのコントラバスとチェロの新曲も発表。その打ち合わせもした(物販スタッフで来ていたコントラバス奏者の近藤聖也さんも交えて)。

 

佐原さんの作品は、最新作も14年前の作品も内に強いものが感じられる強度のある音楽だった。演奏家の皆さん、本当に熱演がいっぱいだった。明日は参加できませんが、明日の成功も祈っています。