野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

おかえりなさいシスコさん/ガチャ・コン音楽祭/やまなみ工房

不知火美術館での4月15日からの展覧会『おかえりなさい、シスコさん』の情報が公開になった。

www.museum-library-uki.jp

 

滋賀県リサーチ2日目。びわ湖ホールにて、びわ湖芸術文化財地域創造部の山元さん、福本さんと、コーディネーターの野田さん、永尾さんと、5人でのミーティング。次年度の『ガチャ・コン音楽祭』に向けて。昨日のリサーチを踏まえて、色々方向性や課題なども見えてきて、ワクワクする時間となった。過去2年、コロナで密にならないことに主軸を置いていて、参加者定員も限られた人数だったが、今年はもう少し多くの人に開かれたイベントにできるかもしれない。

 

午後は、やまなみ工房を見学。2019年の香港での国際シンポジウムで施設長の山下完和さんにお会いして以来、やまなみ工房は見学したいと思っていたが、ついに実現。しかし、その素晴らしさは、想像は遥かに超えるものだった。

 

a-yamanami.jp

 

この工房で生み出されるアートは、国内外の展覧会で発表されたり、CDや衣服や本の装丁など、様々にデザインされて流通していて、ある意味、お洒落で成功している福祉施設だ。でも、その成功の背後には、どんな秘密があるのかは、実際の創作現場を体験しないとわからないことも多い。今日は来てみて、創作されたものが重宝されているのではなく、ここで創作活動をしている人々のキャラが本当に大切にされていて、そうしたことの結果、生み出されたものが、流通しているのであって、その源泉は、ここでの幸せな関係にあるのだ、ということを体感させられる時間だった。

 

個人的には、美術作品を作っている人々の創作の様子だけでなく、絵を描きながら、不思議な声を出したり、絵を描かずに独特の動きをしたりする姿が、音楽のようだったり、ダンスのようであったり、演劇のようであったりするのが、非常に心に響いた。また、来てみたいと思った。

 

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ぼくが香港で3ヶ月レジデンスさせてもらった福祉施設でのアート活動(i-dART)のことも何度も思い出す。やまなみ工房とも、いつか何かできたらいいなぁ。

 

i-dArtの紹介動画

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香港から日本に来てくれてのゲスト出演だった2019年。1時間52分あたりからのエンディングを久しぶりに見返してみて、みんながバラバラに踊っている姿が本当にいいなぁ、と思った。

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野田さん、永尾さん、二日間のリサーチお疲れ様。次年度も面白いことできると思う。よろしくーーー。