野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

十和田市現代美術館でのクリエーション

十和田市現代美術館での「問題行動トリオ」(=佐久間新+砂連尾理+野村誠)の濃密なクリエーションが始まる。コーディネーターの里村真理さんが十和田市現代美術館に勤務していた頃に企画した「問題行動トリオ」の公演。十和田に来るのも久しぶり。里村さんの後任の中川千恵子さんが企画担当。オンラインでは何十回も会っている中川さんとリアルで会うのは、今日が初めて。昨年館長に就任した鷲田めるろさんと再会するのも久しぶり。金沢21世紀美術館に勤務されていた頃か、あいちトリエンナーレで出会った時か、島袋くんの展示を見に行った時か、10年ぶりくらいな気がする。時間の流れは速い。

 

ダンサーの砂連尾さんを七戸十和田駅に迎えに行く。駅にピアノが置いてある。以前にはなかった。せっかくなのでピアノを弾くと砂連尾さんが即興で踊ってくれる。2019年に作曲した《問題行動ショー》の断片を思い出しながらピアノで弾く。いろいろな気持ちが蘇ってくる。

 

十和田は秋も深まり冬が始まろうとしている。ダウンやコートを着ないと寒いが、日中は晴れてポカポカ陽気でもある。紅葉が見事に色づいているが、落葉も多く、紅葉も終わりがけ。本来9月に予定していた公演だったので、「三本木散歩」という野外を移動しながらのパフォーマンスにしたが、コロナで延期になって、11月6日、7日の公演となった。だから、野外も歩くが、長時間の野外は厳しいので、屋内を中心に野外も使う形に変更した。コロナで正式な告知も遅くなったので、まだ定員に空きがある。要予約だが、展覧会のチケットだけでパフォーマンスも観れるので超お得。八戸市美術館も開館したところだし、週末、十和田市美術館に公演を見て、美術館の常設展や企画展も見て、さらに八戸の展覧会も見るのは、いかがだろう?

 

towadaartcenter.com

街中ガイドのヨーコ先生との打ち合わせ。野外コースの下見で、落ち葉をパフォーマンスに使えるかもと落ち葉で少し遊んでみたり、屋内の会場の候補地である教育会館は味わい深いスペースで、しかも、ここの2階からアート広場(草間彌生ほかの野外彫刻がある)がよく見える。ここをパフォーマンス会場に設定したのも大成功。音響もいい。

 

十和田と言えば、松本茶舗。ストーブでポカポカの松本茶舗の店内にて、えみこさん、りゅーたろうさんと歓談。茶器が並ぶ店内に現代アートの作品が紛れ込む宝探しのような店内。週末のパフォーマンスの話などなど。

 

23:20着の最終の新幹線で佐久間さんも到着。十和田の家はどこも二重扉で防寒対策されている。レジデンスで深夜まで熱い議論が続き、クリエーションが進んでいく。