野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

スケジュール/試行錯誤できる贅沢/農作業/花火

昨日は1日オフモードだったので、今日からお仕事再開。フリーランスというのは、生活と仕事場の区別がないので、下手すると休めなくなる。だから、仕事と休みの区別を意識的につくる。以前からやっているのが、1年の初めにカレンダーのすべての週に2日「休み」と書き込む。次に、作曲の〆切をカレンダーに書く際に、何日かけて作曲するかを決めて、その日数分、作曲と書き込む。これをしないと、「x月x日あいていますか?」と聞かれて、「あいています」と返答して、あとになって、あれれ、作曲する時間がない、となってしまう。逆にこうやってスケジュールを確保しておくと、制作のための時間がない、となることは滅多にない。さらに、移動の時間には仕事をしない、と決めておく。こうすると、どうしても作曲の時間がない時に限り、(電車の車内などでの)移動中に作曲をする。それでも時間がない場合(滅多にないが)、睡眠時間を削って徹夜する。でも、いっぱい寝た方がいい作品ができることが多いので、基本はよく寝る。

 

コントラバス奏者の近藤聖也さんのための作品。今週で完成させようと思って譜面を書いている。作曲するのに、思い切りよくどんどん決断していけば、もっと短時間で作曲することもできるし、ぼくは瞬時に決断できるタイプなので、かなり短時間で創作できる方なのだが、今年に入って、決断に時間をかけるようにしている。つまり、すぐに決めずに、こんな可能性もあるのではないか、あんな可能性もあるのではないか、と妄想している時間を長くとっている。で、妄想して、今までやったことのないアプローチになると、色々研究したり実験したりする必要があって、散々実験した挙句、結局それほど面白いものができてこなかったらボツにしたりする。そういう作品作りに直結しない無駄な時間をたくさん過ごせるのが有意義で、そうした時間が後々の創作にフィードバックしてくると思う。今はコロナで仕事が減っているので、通常よりも無駄なことをできる時間がある。そういう贅沢な時間を過ごしている。

 

台風が東シナ海で停滞しているので、しばらく雨つづきの天気予報。雨がやんだ合間を見つけて、庭の畑を耕し畝をつくる作業をする。今月中に、大根やカブなど冬野菜の種まきをしたい。

 

大相撲の熊本県宇土市出身の大関の正代が今日も勝った。勝つと地元で花火があがり、我が家からも見える。今日は天気が悪いから勝っても花火あがらないかな、と思ったが、夕方から雨があがり花火があがった。