野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

道なきところに道をつくる東南アジアのアーティストたち

アジアだじゃれ音Line音楽祭

https://aaa-senju.com/p/13950

は、アジアの民族音楽を紹介する音楽祭ではない。かと言って、アジアの(狭い意味での)現代音楽を紹介する音楽祭でもない。道なきところに道を築いているアーティストたちが、どんな風に道なきところに道を作っているかを紹介する音楽祭だ。だから、インタビューで背景にある考えを聞けるようにしたし、リモートでのコラボレーションにも取り組んでもらった。単に作品を並べるだけでは入り込めない作家の核心の部分をつかまえていくディープな企画になっている。第1部は、東京藝大の学生の永井くんが司会で、野村とトークしながら、次々にインタビューや演奏動画が登場する夢のような番組になる予定。なので、この1ヶ月、次々に収録が続いたが、ついに最後の収録。

 

マレーシアの作曲家(サウンドアーティスト)Ng Chor Guanとだじゃ研(=だじゃれ音楽研究会)との最終ワークショップで、チョーグゥワンの「ファシリテート/絵描き指揮」で動画収録。かつて、宮田篤くんと「サイン指揮紙」というのをやったことがある。サイン色紙に演奏の指示を描いて、それを指揮にするというもの。今回のチョーグゥワンのは、リモートで画面共有したホワイトボードに、指揮となるドローイングを描いていくというもの。今日やっていて、パソコンでなくスマホで参加している人が、どうしても画面が小さくて見にくく、うまく指揮に対応できずに困っていた。その状況に対して、スマホで参加している人を排除するのでもなく、逆に全員がスマホの人に合わせるわけでもなく、スマホのグループを設けて、問題に対処していた。単に問題解決なだけでなく、スマホのチームができたことで、違った面白さが生まれた。この辺の柔軟さが、彼の魅力だなぁ。

 

ということで、『アジアだじゃれ音Line音楽祭』まで、あと8日!