野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

《たいようオルガン》校正も終わり完成

水戸での滞在制作が終わり、滋賀に移動。門限ズ、福岡ボーイズ、九州大学、技術会社のヒビノの会議あるが、移動中のため欠席。四股1000も休場。そのかわり、水戸駅でスーパーひたちを待ちながら、四股を踏む。四股は踏んでいなくとも、ここ数日、オルガンの足鍵盤を鳴らすために、足はたくさん動かした。移動中に新曲《たいようオルガン》の譜面の校正作業。外の風景を味わいながら、いくつか訂正し校正が完了し楽譜を発送。先月からずっと進めてきた《たいようオルガン》の作曲もこれで完成。この2ヶ月間、荒井さんの絵本を毎日見まくって、細部まで覚えるくらい見続けて作曲した。水戸では、3000本以上の全部のパイプの音を聞いたし、それぞれのストップの音色に向き合い、このオルガンでできることなんだろうと考えた。そういう意味では、今の自分の能力はフル稼動したので、それなりに達成感はあり、大仕事が終えて一安心。新幹線の中で、少し読書。Michael Kurtzのグバイドゥーリナの伝記の英訳『Sofia Gubaidulina  A Biography』。少女がそのまま大人になったような作曲家。内気でありながら自分の音楽を貫いていく姿勢。シュニトケやデニソフら同世代の作曲家らとの交流。読みながら、《Detto I》(1978)というオルガンと打楽器の作品のことを知る。ちょうど、昨日あたり、持続音で様々な音色が出るオルガンと様々な音色の打楽器を対置すると、それぞれが生きるだろうなと思っていたので、グバイドゥーリナらしいな、と思う。作曲が終わったのに、まだオルガン熱が収まらない。

 

有難いことに、次々に作曲しなければいけない。8月は、近藤聖也さんの委嘱で、コントラバスバリトンヴィオラダガンバの新曲を作曲する。9月は、ヴィオラとケンハモの新曲を作曲。10月は、フルートとマリンバとピアノの新曲。

 

米原で新幹線を降りて、在来線で守山に行く。安土駅前に相撲の像があった。今日から1週間滋賀県滞在。ガチャ・コン音楽祭のフライヤーが急ピッチで進んでいる。地域コーディネーター”ぐるぐる“のslackがスタート。色々、動き出している。