野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

エッセイ/歌録音/鳥の巣/日羅印尼中の知音/春の祭典/ネットTAM

問題行動マガジンの連載エッセイ「ススメ!問題行動」の8回目、「レコード会社にふっかけた喧嘩」を投稿。学生時代に結成したバンドpou-fouでレコード会社のオーディションに応募した時の話。

 
昨日、里村さんと作詞/作曲した歌を自宅でレコーディング。プロジェクトに発展していきそうな気配。
 
先月の北海道のMemu Earth Labでのレジデンスを踏まえた作曲を継続中。今日は、主に断層の断面に鳥の巣の跡がボコボコ空いているのを、音符とみなして譜面化する作業をした。
 
その後、大阪音大に移動。「世界のしょうない音楽ワークショップ」オンラインの6回目(最終回)で、今回だけは、日本センチュリー交響楽団の楽団員と大阪音大の先生方は集まり、野村の新曲《日羅印尼中の知音》を生演奏し、それをZoomで配信しながら、参加者の方々は各家庭でそれに合わせて共演。大阪音大から配信した編成は、ヴァイオリン、ヴィオラヴィオラダガンバ、尺八、クラリネット、ギター、シタールガムラン、三味線、箏、ピアノ。これに、自宅から楽器や声などで共演していただく。今までの5回のワークショップで体験した日本、ルーマニア、インド、インドネシア、中国の音楽を次々に走馬灯のように巡り、最後には、全部が混ざって多国籍/無国籍な音楽になる。コロナ禍で外国に出かけることもできない中、こうして音楽で5つの国を巡ることができ感無量。これでワークショップは終了で、1月17日に無観客コンサートを行い、映像を収録する予定だが、予定通りに実現できるだろうか。昨年は、コロナのため、作曲した曲を演奏できず、中止になってしまった。今年は、なんとか無事に開催できることを祈っている。
 
Gillian Moore著『The Rite of Spring  - Music of Modernity』を読了。ストラヴィンスキー春の祭典を巡る本で、イラストや写真も美しい。リチャード・タラスキンストラヴィンスキーの人生の後半のことを、人生の前半について嘘をつくことに費やすと言っている話も面白かったし、ストラヴィンスキーがニューヨークでチャーリー・パーカーのライブに行った際に、チャーリー・パーカーがソロの途中で「火の鳥」のメロディーを吹いたとか、そうした話も面白かった。ストラヴィンスキーは、今年が没後50年なのだけれど、著作権って死後50年から70年になったんだっけ?著作権切れてくれたら、「春の祭典」をリミックスするようなアレンジしたいけどなぁ。まだ20年待たないといけないのかな。
 
帰宅後、「TAMミーティング2020美術編」のアーカイブ動画を視聴。若林朋子さん司会、藤井光さん、帆足亜紀さん、山出淳也さんのコロナ禍でのアートに関するトーク。1月31日に、このシリーズの「これでいいのか?!どうする?コロナ以降のアートマネジメント」に登壇するので予習。ぼくが参加した音楽編とも、砂連尾さんが参加していた演劇/舞踊編とも違う美術ならではの視点が数多くあり、刺激をいっぱい受け取り、1月31日がますます楽しみになる。