野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

JACSHA城崎レジデンス 四日目 89歳の名人

JACSHA(=日本相撲聞芸術作曲家協議会)の城崎国際アートセンターでのレジデンス4日目。今日も竹野に行く。鷹野神社に参拝後、竹野川の岸で「四股1000」。絶景と四股が心地よい。すぐ目の前の家の方とお話。12時から漁協で市があると聞く。毎週木曜日の12時ー12時半。買い物に行くと、竹野小学校の金管バンドの保護者代表の方から、「作曲家の方ですか?」と聞かれ、ここで対面することができ、ご挨拶ができて嬉しい。今年は、コロナでイベントが中止が相次ぎ、子どもたちにも体験させてあげたかったので、残念との思いも聞く。漁協の方と話すと、大相撲の現役力士のお兄さんがいる。いろいろお話させていただき、魚も買いまくり、夕方のせりの見学もOKといってもらう。

 

ランチに行く。目当ての店はコロナで予約の人しか対応しないと掲示。2年前にこのお店の若菜さんから相撲の話を伺ったが、若菜さんと再会。明日、相撲大会の体験談を語っていただく撮影のアポ。そこで、ランチを求めて竹野駅に行く。目当ての店は、もう売り切れで食材がなし。向かいの喫茶パンプキンに入るが、ドリンクのみとのこと。ところが、そこにJACSHAのチラシが貼ってあり、愛育班のマダムたちと会話が弾み、お菓子やお茶を振舞われ、お礼に相撲甚句実演。拍手喝采で歓迎される。そして、相撲甚句なら、じゅんちゃんに会え!と言われる。

 

ランチの後、相撲甚句保存会の與田さんとお会いする。2年前にお会いして以来の再会。10月11日のコンサートへの出演を打診すると、その場で電話をし、與田さんの子分に練習や出演を打診し、あっという間に出演が決まる。楽しい話が続くとともに、與田さんの相撲甚句を歌っていただき、感動。

 

せりを見学に行く。イカが美しく並んでいる。愛育班で会ったマダムも含めて、色々なお店の方々が集まってきて、魚を競り落としていく。

 

せりが終わり濃い1日がようやく終わるかと思いきや、與田さんが準ちゃんとこに行こうと連れられて、突然、初対面の方の家にあがる。昨日に続いて、二日連続。準ちゃんは、実は89歳の相撲甚句の名人。実演していただき、あまりの名人ぶりにふるえる。相撲甚句への思いや、昔の話など聞かせていただき、帰ろうとすると、奥様が本日89歳の誕生日でハッピーバースデイをみんなでマスク越しに歌い、最後は、準ちゃんのアコーディオンが出てきて、アコーディオンを弾かせていただく。二日連続、アコーディオンを弾くことになるなんて。

 

ちなみに、甚句保存会の與田さんとアートセンターのスタッフの與田さんは親戚で、アートセンターの與田さんが同行すると、そこかしこで「大きくなった」と言われ、我々と竹野の人の交流の潤滑油になっている。

 

城崎に戻り、5人全員で料理をして夕食。5人で料理すると品数が増えるので、充実の食卓が続く。楽器をスタジオに移動。明日からの方向性などを話し合う。中秋の名月を眺めるゆとりはなく、話し合いが続く。いよいよ明日より、一ノ矢さん登場。