野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オンライン用に編曲する

今朝の「四股1000」では、いろんな顔をして顔の筋肉をほぐしてみたり、腰割りに入る前の準備体操を研究したりもした。渡辺さんが編集した「四股1000」デモ動画ができてくる。改めて客観的に見て、多様な四股のフミフミ歌が面白い。

 

たまたまfacebookを開けたら、今日の14時から片岡祐介さんが「ピアノを弾きながら喋ります」というのをYouTubeでやるというので、だったら「ピアノを弾きながら視聴します」というのをやってみようと思った。てっきり、ピアノを即興で弾きながら、即興で雑談をしていくのだろうと思い込んでいたら、サティの曲を次々に初見で弾いて、解説をしていく感じで、弾きながら喋るというよりは、弾いたり喋ったりだった。それでも、こちらはピアノを弾きながら見ると決めていたので、即興でピアノを弾きながら視聴した。サティの「ジムノペディ」のハーモニーの特徴がよくわからないとか、片岡氏が話しているので、参考になるかもと思い、野村誠作曲「ミワモキホ」の冒頭部分の譜面を送ると、その場で初見で弾いてくれた。彼は初見、強い。最後に、サティの曲何を弾こうかというので、チャットで「世紀的な時間と瞬間の時間」をリクエストしたら、(おそらくタイムラグがあるためか)こちらのリクエストを読む前に、勝手にこの曲を選んでいて、インターネットよりもテレパシーの方が早いらしいと知る。

 

その後、三味線弾き語りの新曲「高砂浦五郎」の一ノ矢さんのオリジナル原稿と、野村のリライト歌詞を合体/編集して、上演用のナレーション付き歌詞を整理していく作業をする。既に結構大作。

 

10月に延期になった「千住の1010人 in 2020年」も、4ヶ月半後には本番だ。今日は、1月に完成させた「帰ってきた千住の1010人」の譜面を見直してみた。1010人が全員一箇所に集まるのではなく、その中にはオンラインで遠隔から集まるケースも十分に考えられる。では、オンラインでリモート出演で、この譜面は可能なのだろうか?そう考えた時に、アレンジ(編曲)ということを考えた。例えば、オーケストラ曲を吹奏楽にアレンジしたりするように、オフラインで1010人集まる譜面を、オンライン込みで1010人集まる譜面としてアレンジすることが可能なのではないか、と。楽器の特性、編成の特性を考え、その魅力を引き出すように編曲が可能なように、オンラインでの上演用に編曲することが可能なはずだ。こうした広い意味での編曲作業を今後1ヶ月くらいで整理してしまえば、そこから仕切り直して出演者の募集をしていくことが可能になるだろう。

 

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 長らく我が家のトイレ文庫にしていたTrevor Cox著《Sonic Wonderland》を読了。音響学者が綴る音の話。鳴き砂の話、無響室の話、などなど、音に関する話題ばかりで目で読みつつ音を想像するのが楽しい。しかも、この本に出てくる音の一部は、ここで音源が聞けるようだ。聞いてみると、読んだ時の想像以上の音が。皆さんも是非、聞いてみてください。

 

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