野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オンラインでハイドン大楽!!

本日の「四股1000」。今日はレポーター担当した。

 

6/7 四股トレ1000 四十一日目 12名参加。東京、神奈川、京都、大阪、沖縄より参加。本日のカウントは、日本語の数字、日本語の数字、「人体解剖図」より「呼吸の仕組み」朗読、短歌(ひーふーみー、踏み踏みソング)、歴代天皇、「ワニのオーケストラ入門」よりオーボエクラリネット朗読、一ノ矢さんの「お相撲さんの“腰割り”トレーニングに隠されたすごい秘密」より四股と呼吸の話、ポーランド語の数字、宮城道雄練習曲18番、全員のカウントで1000回。感想タイムでは、オーケストラの話題がしばらく続く。オーボエとトランペットでは性格は全く違う。指揮者が睨むと緊張するから、視線を外すなどなど。空港から参加でサイレント四股を試みたJACSHA鶴見は、ジャワ舞踊のよう。ゆっくり動き、細部を意識。砂連尾さん足裏の輪郭が見え、足の縁がピカッと光る感覚。暗闇ワークショップ、胎動巡り、生と死、話が展開していき、暗闇での四股をしたら、どんな感覚になるのだろうと思う。竹澤さん、バランスディスクを試すが、柔らかく、筋トレにはいいが四股には不向き。床の硬さについて語っているうちに、鶴見は搭乗ゲートに入り、飛行機に乗り込むと同時にサイレント退出。みなが心の声でカウントし極力音を出さないサイレント四股をスピーカービューにしてやったら、ZOOMは何の音に反応して、カメラ割りを決めていくのだろう?それも聞こえない音を聴く体験になるのかもしれない。

 

ハイドン大學」の生放送。レクチャーのために書き下ろした新曲を弾きながら、ハイドンホルストの音楽について語る。レクチャーのために新曲を書き下ろした作曲家って、珍しいんじゃないかな。放送の内容は、以下のYouTubeで後からでも視聴可能なので、ご視聴ください。また、こちらのYouTubeから新曲の譜面も無料ダウンロードできますので、ピアノで弾いてみたいという方はご自由にどうぞ。

 

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それにしても、今までZOOMで動画配信の企画は、対談とかだったので、何の疑問も持たずにヘッドフォンして放送していて、1時間経った後に、そう言えば、一人で演奏して一人で喋っているだけだから、ヘッドフォンする意味なかった、と気づいた。

 

その後、ほとんど休み時間がないまま、だじゃ研(=だじゃれ音楽研究会)のリモート会議。1週間前に放送した「第4回だじゃれ音楽研究大会」の振り返り。それぞれの持ち場の人々の体験を語ってもらい、それぞれに手応えがあったようで、通常では来られない遠方からの視聴者の反響が大きかったことと、視聴者からチャットなどでダイレクトに感想が寄せられたことなどに、可能性を感じた人が多かった。10月に延期になった「千住の1010人 in 2020年」だが、当初予定していた1010人が集まるという形を目指しつつも、オンラインでリモート参加も含めての1010人の出演という形が、「in 2020年」という意味なのだと思う。このネイミングした時には、2020年の意味がわかっていなかったが、2020年は新型コロナウイルス と向き合う特別な年になった。この2020年の経験を総括するような「千住の1010人 in 2020年」にしたいし、その手応えを着実につかみつつある。

 

「千住の1010人 in 2020年」双六をリモートでやってみようとか、音量抑制型の面白スピーカーの創作とか、カスタネットかさねたっとクインテットを結成しようとか、いろいろ新プロジェクトが増殖発展中。2020年はまだまだ続く。2020年に色々な実験をすることが、2021年以降に生きてくる予感。

 

最後に、みんなで楽器で遠隔セッションした。今日はピアノで非常にシンプルな伴奏でリズムをキープしてみた。みんなとズレるので、ぼくが背骨役になって、みなさん色々肉付けしてくれる。こんなシンプルなビートでも、十分複雑に絡み合う。知的障害者施設でみんながかなり自由にバラバラに演奏しているところに行って演奏している感覚にも近い。スピーカービューにすると、次々に違った人の姿がアップで映って面白い。色々な部屋が映ったかと思うと、外を移動するコヒさんになったりする。蚊が飛んできて、ぼくが蚊と格闘していたら、最後には、「カ、カイカイ」とか、「イカ、イーカ」とか声で重なってきた。そう言えば、先週の研究大会では、痒くないのに「カイカイ」宣言したんだった。今日は、本当にカイカイだった。ヒューもイカの歌を作っていた。イカシタスイカイカタベタイデスカ?イーカ!!!

 

さすがに3本もオンラインイベントがあると、疲れ果てる。蚊取り線香を今年初稼働させた。その後、疲れて眠り込む。目が覚めて、「四股1000」のレポートを書き、夏休みの「あやしいサーカス団」のオンラインワークショップの原稿を書く。