野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

石膏ボードは重い

我が家の防音対策で、里村さんとホームセンターに出かける。本棚に石膏ボードを合体させて、防音壁をつくろうというのだ。調律師の上野さんの助言で、低音の振動を止めるのには、重さがいる。高音の振動は色々なものに吸収されて止まるが、低音の振動をとめるのが大変だ。石膏ボードは、確かに重い。この重い板と、本棚に入っている本も重い。石膏ボードと本棚の組み合わせで、低音の振動を可能な限りとれるように、明日からDIY。それに並行して、断熱グッズも購入。すきま風の多い自宅を、密閉性を少しは高めることで、防音と断熱をなんとか実現させたい。

 

2月18日に放送されたポーランドのラジオ番組Nokturnの2時間番組の放送を、改めて聞く。鍵盤ハーモニカの紹介でも、P-ブロッのCDの中でも、最もマニアックな「104台の鍵ハモ」が選曲されていた。これは、大和高田の小学生104人とP-ブロッの即興セッションの録音で、104人の子どもが野村の演奏する様子を真似して演奏している。野村が高音を演奏すると、子どもも高音を演奏する。野村が鍵盤をカタカタやると、子どももカタカタやる。ところが、子どもによって、真似する反応の速度が違うので、タイミングにずれが出る。104人の個人差がそのまま音楽に反映される。グリッサンドするのも、同時に真似できないから、104人の個人差によるディレイ効果!録音から17年経って、このようにポーランドの国営ラジオで紹介されたのは、嬉しい。ガムランの「踊れ!ベートーヴェン」(1996)の中の「トシオイマネマネ」という歌詞は、96年にジャカルタの小学生が日本語を聞き間違えてできた歌詞だ。24年後にポーランドで放送されているが、もうあの時の小学生は35歳くらいになっているだろう。ちなみに、この「トシオイマネマネ」という歌詞は、新垣隆くんが作曲した「Periphery」という曲の中で引用されている。そして、戸島美喜夫先生の「冬のロンド」がかかると、ああ、なんて美しい曲なのだ、と戸島先生の不在を寂しく思う。

 

番組は、以下のサイトに行って、audioというところをクリックすると聞けます。是非、聞いてみてください。

 

www.polskieradio.pl