野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

やばいものがある、やばい

先月に引き続き、都城に。本日は、事業発達支援事業所カラーズの放課後支援教室にて、ワークショップ。最初、一人の少年が繋がれている機械が、心臓の鼓動のピッ、ピッ、ピッというパルスを発しているのが、メトロノームのようだったので、これとキーボードで共演するように即興。鼓動との共演の間、肢体不自由の男の子は、寝転んでいる状態で、しかし、魅力的な動きをしていて、優れた舞踏ダンサーのように見える。

 

その後、放課後に帰ってきた車椅子の高校生が、楽器を見て、「やばいものがある、やばい」と言う。それを歌詞にして、ぼくが「やばいものがある、やばい」と歌う。この「やばいものがある、やばい」の歌を歌いながら、みんなで太鼓や楽器を鳴らしていく。

 

楽器がどんどん自由になってきたので、ぼくも太鼓の方に行って、一緒に太鼓セッション。人形がこわい女の子がいて、人によって「やばいもの」は色々。身体障害と言うが、座っている姿勢などをみると、かえって柔らかいところも多く、できるだけ彼ら/彼女らの姿勢を真似して楽器を演奏してみる。ストレッチになるし、いろいろ体の使い方で発見がある。

 

最後に、「一緒にピアノを弾こう」とキーボードでのセッションに誘ってみる。一人が、鍵盤ではなく、プリセットの音色を変えるボタンに興味を示したので、音色を変えて遊んでみる。ドラムを選ぶと、高音の鍵盤は、「いち」、「に」、「さん」、「し」、「ご」と喋ってくれるので、これが面白く、ちょっとラップのようになったりしつつ、セッションが続いた。

 

というわけで、のんびり音楽で交流し、こちらもリフレッシュすることができ、良い時間だった。ありがとう。感謝。