野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

プンドポの夕べ vol.7

京都での即興ガムランを主軸にした催し「プンドポの夕べ vol.7」を開催しました。やぶくみこ+野村誠に、ゲスト鈴木潤さん。久しぶりの開催なので、お客さんが集まるか心配でしたが、常連さんも新規の方も来ていただき、有り難い限りです。

1曲目は、やぶくみこ(グンデル)+野村誠(ボナン)による即興演奏。やぶさんが、非常に繊細な演奏で始めたので、こちらもボナンの音色をそれに寄り添うように演奏して、今「ピアノの本音」の準備で日々ピアノで練習している演奏の感覚が、ガムランにもうまく活かせるなぁ、と思いながら、演奏を味わう。ボナンの音と同時に、ボナンをのせている紐の軋む音などもするわけで、この軋み音をどのように処理するかが、ピアノの鍵盤のカタカタ音とどう付き合うかと似ています。

2曲目は、やぶさん(グンデル)、潤さん(キーボード)による「かすれ」という渋い曲。グンデルも電子音のように聞こえるし、キーボードの音も生音のように聞こえてくる。

3曲目は、「クラビとガムラン」。潤さん曰く「思いつきでエスニック料理屋の主人が別メニューを混ぜてつくった不思議な味だけど美味しい料理」のような音楽。キーボードにのっかって、ボナンもポコポコやりました。

そして、4曲目は、「レゲエとガムラン」。やぶさんは、太鼓。潤さんはキーボードで、ベースもキーボードで。ぼくは、ボナンでメロディー!

そして、前半最後は、観客参加型で「すいかの名産地」を歌う楽しい時間。

アドココのご飯、yugueのお菓子も好評の休憩の後、

後半1曲目は、やぶさんグンデルソロで春の星座にちなんだ新曲「アークツルス」を味わい、

2曲目は、鈴木潤野村誠の鍵ハモデュオで、15分じっくり対話。

3曲目は、3人で、ガムラン(サロン3重奏)で、潤さんの「おつとめリズム」を演奏。リズムカノンの曲。

そして、最後は、「ボサノバとガムラン」。いやぁ、楽しく、ノリノリでガムラン演奏。

アンコールがあり、潤さんの鍵ハモソロからのセッション。皆さん、良い時間を有り難うございました。

約2年前に第1回の「プンドポの夕べ」をやりましたが、あの時に比べると、やぶさんも野村も、ガムランで即興する経験を積んできまして、大きく成長したなぁ、と思います。そして、潤さんとの久しぶりの共演でしたが、潤さんの世界をこんなに多角的に味わえたのも、本当に美味しい時間で、良い経験をさせていただきました。また、是非、ご一緒したいです。今後とも、「プンドポの夕べ」をよろしくお願いいたします。