野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

キャンパス内を練り歩く

愛知大学での授業。同大学教授の吉野さつきさんに招かれて。本日2コマ、再来週に2コマの合計4コマのワークショップ。

 

吉野さんは、先週、韓国の蔚山にて、高齢者とのアート活動について発表したそうで、そこで、野村誠の「老人ホーム・REMIX」のことをプレゼンしてきてくれ、好評だったとのこと。韓国には、長らく行っていないので、韓国でいろいろ活動できるのは嬉しいし、また可能性を探りたいものだ。

 

大学生とのワークショップでは、いきなり学生たちに無茶振り。とりあえず、今から3人組で、10分後になんでもいいから音楽を発表して、とお願いした。ただし、他のグループと似ていない自分たちだけの独自性が何かあるようにね、とだけ付け加えて。この雑な指示に応えて、学生たちは発表をしてくれた。発表自体も面白かったのだが、さらに、その後に、他のグループの発表について、良いところを見つけてほめるように指示をしたところ、本当に、的確にほめていた。音楽と言うと、否定される経験が多いと聞く。多くのピアノレッスンや音楽の授業で、正解を求められ、正解と違うとダメと否定される。でも、正解がなくって、その中で良いところを肯定される、そういう音楽との接し方/学ぶ方/出会い方があってもいいのでは、と伝える。

 

その後、みんなで少し楽器をしてのち、突然、散歩に行くと言って、キャンパス内を楽器を演奏しながら練り歩く。駅まで行って、踏切とも共演。外に出ることで、Peter Wiegoldのマンチェスター・ピカデリー駅でのコンサートの動画を思い出し、みんなで見て、ディスカッション。

 

皆さんからの質問に答えてのち、インドネシアでの「瓦の音楽」について動画を見てから、ボディパーカッションをやってもらい、最後はうたをつくる。トーンチャイムをランダムにとって、メロディーをつくってもらう。歌いづらいが面白いメロディー。