野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ウマとの音楽

十和田市現代美術館では、ナデガタインスタントパーティーが馬をテーマにした展示をしている。現代美術館の里村さんが、奥入瀬の山の中の馬に会わせに連れて行ってくれ、ナカリさんという乗馬をこよなく愛する方と出会わせてくれる。この方は、以前、アーティストの梅田哲也さんにインタビューされたり、十和田市現代美術館での展示に関わったこともある方らしい。イギリス流の乗馬の方法は、日本古来の乗馬の方法とは身体の使い方が違うとかで、馬の上で座らずに立って乗る方法を推奨されている。それは、元力士で高砂部屋マネージャーの一ノ矢さんが、腰高の双葉山の相撲を推奨しているのと類似点を感じ、いろいろ刺激を受けた。ちなみに、ぼくは2004年にイギリスのバーミンガムでの馬との共演を、「ウマとの音楽」という映像作品(映像:野村幸宏)にし、それを2005年にアコーディオンとピアノのための「ウマとの音楽」として作曲している。それは、こんな音楽だ。

 

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青森にも移動。国際芸術センター青森での展示、石田尚志「弧状の光」を見る。弧を描くドローイング。重なり合う弧状の曲線。それらが、アニメーション、絵画、彫刻、雪上のパフォーマンス記録映像、などなどで、執拗に繰り返される。この人は、毎日、毎日、ずっとドローイングを続けていて、それが、弧状のギャラリー空間の中で、行われている。実際には、弧状のギャラリーの中の四角いキャンバスや四角い動画モニターの中で展開する。見ているうちに、弧状のキャンバス、弧状のモニターなどを空想してみた。