野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

イギリスで発表する原稿を完成

本日は、23日にイギリスのレスターでの国際会議「Bringing New Music to New Audience」発表する原稿を作成。台風で関西空港が水浸しになり飛行機が飛ばなくなったため、ビデオでの発表になる。

会議での発表者の要旨を見ているだけで、参加できなくなったのが、大変残念でならない。やっぱり面白そう。

http://interfaces.dmu.ac.uk/conference/conference-information/abstracts/

日本センチュリー交響楽団と野村がこの4年間に行ってきたプログラムの意味を熱弁すべく原稿執筆中、急にお腹がすいて、衝動的にご飯を求めて出かけて、吸い込まれるように入った店には、お客が一人しかいなかった。そして、それは、日本センチュリー交響楽団のコミュニティ・プログラムについて卒業研究で論文を書いた野沢さんだった。あ、イギリスでの発表の骨子を聞いてもらう相談相手に最適な人と、どうして、待ち合わせしてたみたいに会えるのだろう?

野沢さんに要旨を説明する。

1)ワークショップ:オーケストラの楽団員は柔軟だから、筋書きのない創造的な音楽ワークショップに最適
2)即興:オーケストラ楽団員は柔軟だから、即興演奏に向いている。ワークショップでもコンサートでも即興の機会が増える
3)非西洋楽器:21世紀の交響楽団に、非西洋楽器やエレクトロニクスが加わるのは必然。
4)サイトスペシフィック:「騒音コンサート」など、場所に特化した音楽会に積極的
5)生きている作曲家との交流:オーケストラのレパートリーは、西洋の死んでいる作曲家の曲がほとんどなので、日本の生きている作曲家と交流する機会を増やす
6)音楽以外:哲学カフェ、就労支援など、音楽以外での関わりにも積極的

と説明すると、この順番で説明するのが、野村さんらしい、と言われる。考えがいろいろ整理できて、助かりました。その後も執筆して、脱稿。