野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

家族でオーケストラ

豊中(大阪)で「家族でオーケストラ」ワークショップ。ファシリテーターは、野村、鈴木潤さんという二人の作曲家と、日本センチュリー交響楽団の楽団員4名(ヴァイオリンの尾崎さん、コントラバスの村田さん、クラリネットの吉岡さん、バストロンボーンの笠野さん)。小学生のこどもと親が親子で申し込んで、参加者約25名とプロ音楽家合わせて30名強の即興オーケストラ。

冒頭には、野村誠ソロで「鍵盤ハーモニカ・イントロダクション」、野村+潤さんの即興で、鍵ハモ二重奏。そして、野村+鈴木+センチュリー響メンバーで野村作曲の6重奏版「相撲聞序曲」を披露。その後、楽器の紹介などもした上で、即興オーケストラ体験。身体の動きに合わせて演奏してもらう「踊る指揮者」をやったり、あとは、色々な楽器を体験してみたりした午前中。

特に、みんなに自由に色々な楽器を体験してもらった時間を経て、高学年のこどもたちが予想以上に楽器の能力が高いこと、低学年のこどもたちが予想以上に自由奔放であることが、理解できました。午後の時間は、高学年チーム、低学年チーム、大人チームと3グループに分かれての音楽創作。3グループとも、とてもクリエイティブな音楽創造をしてくれまして、それを最終的には全員で合奏。豊かな時間でした。

それにしても2014年に開始した日本センチュリー交響楽団のコミュニティ・プログラム。今年で5年目になりますが、楽団員のワークショップ経験も増え、大変、支えられています。楽団員の方々も演奏会の合間なので、なかなか十分に打ち合わせをする時間もとれない状況が多いですが、瞬時に野村の意図を理解しながら、ワークショップをファシリテートしていってくれます。非常に頼もしいです。

その後、京都に戻り、佐久間新さん率いる濃厚なRSQ(ロマンティック・佐久間・カルテット)のライブを見て、五山送り火大文字山を送り、心も清められるような一夜でありました。

その後、我が家で砂連尾理さんと「ダンスの未来」について語り合い、未来のために、やはり哲学が必要になってくるし、現代は「哲学」のようなものが役に立たないと軽視されがちな時代のように感じますが、やはり「哲学」は大切だ、ああでもない、こうでもないと、考えることが、ダンスにとっても、音楽にとっても、非常に大切だ、と語り合いました。