野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

モックとの2度目の夕食

香港でのレジデンスも間もなく7週間になります。残り7週間弱になってきまして、作品制作のための企画書叩き台を、今日か明日で仕上げたい。とりあえず、午前中は、ここまでの全活動のプロセスを英文で書くのを、仕上げました。まぁ、要するに、このブログに書いていることを参考に、各プロセスを英文でまとめました。

「點心組曲」第4楽章「MTR Remix」の7回目。とりあえず、無理にカヤンを誘わずに、その場で初期の録音に、野村が鍵ハモや大正琴を重ねたミックスを再生し、これが、やはり名作なので、これをできるだけ忠実に再現できるように、野村が録音されたカヤンの歌声を正確に真似る練習を、その場で延々と続ける。カヤンがやって来たので、カヤンの声を録音。次々に、言葉を録音していく中で、どんどん高揚して音量があがったり、リズムがアップテンポになるところもあり、複雑なリズムが出てくるところもあり、本当に面白い。録音をプレイバックする時、今日は、ぼくは木琴を演奏してみた。

音楽療法を少し見学して後、「點心組曲」第6楽章の「相撲ソナタ」4回目。今日は、予定通り、東と西の2チームに分かれていた。まずは、東チームは、太鼓。パワフル君が力強く太鼓を叩く。彼は本当に力が強い。ピアノを弾きながら、彼に向かって「あー」と叫ぶと、喜んで手を振って叫び返してくる。掛け声が今日の大きな展開だったかも。西チームは、ベル。こちらもベルの響きを楽しみつつ、やはり、手をふったり、にゃーと言ったり、名前を歌ったりする。にゃあにゃあソングになっていった。

その後、「點心組曲」第15楽章の4回目。新しい広東語も教わり、打楽器も楽しんだ。かつてピアノの先生だった人に、ピアノを弾いてもらった。目は見えないようだが、鍵盤を正確に覚えていて、美しい季節はずれの「きよしこの夜」だった。

夜は、ベリーニとCCCDのモックとレベッカと打ち合わせをして、野外のゲリライベントを企画。ベリーニが帰って後、モックとレベッカと夕食で、コミュニティ・ミュージックの未来について、天安門事件について、カエルと古琴でセッションする中国の音楽家の話、Pete Moserが来たときの同時多発のパフォーマンスの話など、延々と語り合った。