野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ウキルの家

朝、作曲家のギギーが訪ねてきて、3時間ほど話し込む。ウェリー君が、現在、大学院に通っていて、実はスタントさんの授業も受けていることなど、意外な情報も入る。Rahayu SupanggahがGarin Nugrohoの新作「Setan Jawa」の映画音楽を手がけていて、それが中部ジャワ音楽だけでなく、バニュワンギなど様々な語法で作曲していて良かったという話も興味深い。また、ガンサデワのハリスさんは、作曲学科の学科主任で、大学では和声やソルフェージュを教えている、との情報も入る。また、音楽批評のErie Setiawanから託されたという本「Membaca Musik dari Masa ke Masa」もいただいた。インドネシアの1960年代から現代までの音楽の専門書が、タイトル、著者名、出版年、出版社が載っているカタログとしての本で、インドネシアでの音楽の専門書をまとめた貴重な本。

その後、音楽家で創作楽器でバンドSenyawaで活躍のウキル(Wukir Suryadi)の家を訪ねる。手作りで家を作っていて、家の一部は楽器にもなっていて、ここは、いずれスタジオにもなったり、オフィスにもなったりする、という家。ウキルは東ジャワに行っていて、8日まで帰って来ないので、入れ違いだが、アーティストのドリー(Dholy Husada)がいて案内してくれる。ドリーに会うのも3年ぶり。懐かしい!話が弾み、ドリーが広島現代美術館で会ったバルトさんと友達だと知り、世界の狭さに驚く。ドリーは、1月に東京に来て、ICCトークやワークショップをするとのこと。

除夜の鐘は聞こえないが、花火や爆竹の音が聞こえ、あちこちから音楽が聞こえます。ジョグジャの大晦日はにぎやかです。