野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

5分

Jane Bentleyと、再び京都で会う。彼女が刑務所で行った音楽ワークショップの話や、ギャラリーで絵を見て音楽にしたワークショップの話など、色々聞かせてもらう。演劇を学び、人形劇をするところから始まり、ワールドミュージック系のパーカッショニストで、その後、大学でコミュニティ・アートを学び、数々のワークショップ実践と平行して、コミュニティ音楽をテーマに博士論文を執筆。本当に、話はつきません。今日は、京都芸術センターを少し案内したり、少し観光しつつ、大正琴を探し散策。残念ながら、大正琴は見つからず。しかし、良い時間でした。

その後、a・roomにて、5'00" vol.15を鑑賞。まきお君と夏目美和子「忘れます、たぶん、‥‥どうぞ!」は、0歳児と母親によるデュオダンス。泣かなかった。みすずとショーキー「4月15日の夜のこと(仮)」はヴァイオリン+踊りと朗読のデュオ。佐藤健太郎と野田まどか「働きその2」は、二人のダンサーが声を出しながら、ユニゾンで動いたり、交互に言ったり動いたり。きたまり「ムーブメント開発局」は空手の道着で見えない誰かと格闘するダンス、やぶくみこ「幾つかの風景」は、グンデル。左手のオスティナートにのせて、メロディーと短いミュート音。どれも興味深く、そして、どれも「あれ、もう終わりなのか」という感じで、5分よりも長く見たいものでした。そう言えば、昔(1989年)、鈴木潤と脇坂明史と3人で、「5 minutes improvisation」というタイトルで、即興オペラをやりましたが、あれは、5分以上は持たない芸だったので、5分で十分だったし、それ以上は無理だったなぁ。逆に、今日の方々は5分どころか、皆さん、もっと長くやれる力量の方々だったので、もっと見たいと思ったのだ、と思いました。自分の力量で5分以上は無理なこと。今のぼくにとっては、何だろう?ちょっと考えてみようと思いました。

帰宅後、体調をくずしかけましたが、お灸をしてもらい回復しました。感謝。