野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

釜ヶ崎オ!ペラ2

釜ヶ崎オ!ペラ2」の本番@西成区民センター。ホセ・マセダの本を読みながら、いつものように、2時間の通勤。21世紀の後半、野村誠の没後記念に、野村誠全集とかを、誰かが作ってくれるかもしれません。でも、その全集の中には、野村誠作品を集めたりするとしても、さすがに「釜ヶ崎オ!ペラ」は入らないだろうなぁ、などと思ったりした。

衣装のスミスさんのワークショップでつくったコスチューム、大活躍で、本番前の着替えは、インパクト強烈な人々が、ますます強烈になるファッションショー。

天文学和歌山大学教授の尾久土先生は、音楽に合わせてのアクションつきのレクチャーは、素晴らし過ぎて、ほとんど俳優にしか見えない。ココルーム代表のカナちゃんは、観客を引きずり込み、ガムランに参加させようとする。

詩の朗読に合わせてのタイ人3人組の影絵は、全部段取り決めて物語作っていたのに、本番は即興でやっていて、そこに、ココミちゃんとかも参加させた自由な影絵になっていた。詩の朗読は、想定していたよりも2倍の参加者が朗読したので、長い長い。その間、ずっとピアノで伴奏したのですが、朗読の邪魔をしたくないし、中途半端なBGMにもなりたくないし、変な色をつけて台無しにはしたくないけれども、当たり障りがないのもイヤなので、悪戦苦闘の即興ピアノの時間でした。

合唱も本番では、参加者が倍増して、ピアノの位置から指揮者が全く見えずに、困った!「あなた」の小芝居は、相変わらずの即興コント。

ウッティさんの即興ダンスとピアノのセッションも、リハーサルとは違うテンションで楽しみ。ダンスシーンへ突入。即興のカオスで、舞台上で四股を2回踏んで後、ピアノを弾いていると、ガムランとピアノが徐々に噛み合ってアンサンブルが展開していき、さぁ、ここから2群の群舞が始まると思った瞬間に、段取りを勘違いしたのか、突然、最後のシーンにワープで強制終了。

最後はアンコールで、パニョトとウッティさんのデュオ。

その後、遠方からいらした鳥取、名古屋の方とのお茶で感想などを聞いて後、3月の鳥取について打ち合わせして、懇親会へ。ウッティさんが、インドネシアで刑務所で囚人の人々とダンス公演をした話とか、打ち上げで初めて知った。タイの人々から、バンコクに来てくれると聞かれて、軽く「もちろん」と答えると、「忙しくないの?」、「いつでも大丈夫」と気軽に答えると、「じゃあ、11月にバンコク来れるよね。フェスティバルに呼ぶから」、と言われて、どうも行くことになりそう。東南アジアとの付き合いは、まだまだ続きそうだ。

釜ヶ崎オ!ペラ3」もやるつもりらしい。ぼくは、また関わるのだろう。皆様、お疲れさまでした。次回は、みんなが疲れないやり方を、最初にしっかり相談していきたいと思いました。