野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

哲学カフェオーケストラ庄内(6回目)

本日は、「哲学カフェオーケストラ庄内」のワークショップ6回目ですが、家を出発する直前まで、箏+アコーディオン+ピアノの作曲のスケッチ。八橋検校の「六段」の「五段」を叩き台に。

大阪へ向かう電車の中で、作曲中のスケッチ譜面に筆を入れながら、アイディアを膨らませているうちに、庄内着。本日は、明日の「しょうない音楽祭」の会場であるサンパティオホールにて開催。

冒頭は、西川勝さんによる哲学カフェを20分。本日のお題は、「あこがれ」。一人ずつ「あこがれ」について語る時間。オーケストラの楽団員、作曲家、幼児から70代までの幅広い年齢層の参加者が、同じテーマについて言葉を発するこの時間は、いつも得した気分になります。

その後、2回目のワークショップの時にも聴いたラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」のCDを少し聴いてみて、このワークショップで延々と歌い奏し続けてきたグレゴリオ聖歌の「怒りの日」のメロディーが、この曲の中にも出てくることを再確認してみました。

その後、明日の本番に向けて、非常に密度の濃い練習をしましたし、いくつかの演出的な事項の確認もできました。奔放であり緻密であり、不統一なのにまとまっていて、楽譜に書かれていると力を発揮する人も、即興だと力を発揮する人も対等に参加している24人のアンサンブルです。明日の演奏会が楽しみです。

帰宅後、作曲家の樅山智子さんとのスカイプ会議をして後、行きの電車内で書いていた作曲のスケッチを書き進めたくなり、ついつい深夜2時過ぎまで譜面を一気に書いておりました。ワークショップでいただいたエネルギーに感化されて、おかげさまで、電車の車内で考えていたよりも、曲調が自由にはじけてきました。