野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

「木琴ものがたりー江戸時代の木琴」

肥田皓三著「上方風雅信」(人文書院)を入手しました。207−221ページが、「木琴ものがたりー江戸時代の木琴」というもので、早速読みました。

野口文龍「長崎歳時記」の中での出島での「おらんだ正月」に関する記事で、

「阿蘭陀正月といひて、年々出島へはあまたの通詞入来り、おらんだならびに黒坊ども、芦笛を吹き、木琴を鳴らしなどして、国風をうたひて大に相祝す」

とあり、寛政時代に長崎で木琴があったこと、肥後熊本の儒学者大城壺梁の作った「木琴賦」など、興味深い話題。また、江戸時代に歌舞伎で流行って後、曲芸の世界でも木琴が流行った(曲独楽の伴奏)こと。また、江戸時代の木琴を奏でるからくり人形の写真があって、その木琴の形が、ジャワのガムランの楽器にそっくりで驚きました。そんな本を楽しみながら、本日、淡路島へ移動しました。