野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

宇宙からの音

こちらは、明日の「京阪46駅のコンサート」に向けて、各曲の楽譜を清書したり、ピアノを練習したりしておりましたが、もちろん、夜は、やぶくみこ「冬の演奏会」にゲスト出演するので、ラガード研究所へ。

ラガード研究所は、左京区の隠れ家のような場所で、夢の理科室のようなガラクタのような宝物が集まっているお店です。いや、お店という表現は適切ではなく、やはり研究所と呼ぶのが適切な気がします。それは、大学などの研究機関で行われる科学の研究とは違って、物事を実証し解析する場所ではなく、謎と神秘を愛でる研究所なのです。

ここで、行われた演奏会。冒頭には、京都大学理学部の花山天文台研究員の河村聡人さんによるレクチャー「宇宙からの音」。これが、本当に面白かった。Whistler Modeという地球の磁場が雷などで振動し、それを低周波ラジオでキャッチすると聴ける音。さらには、dawn chorusと言って、早朝や日没時に、太陽エネルギーが地球の磁場を揺らし、それを低周波ラジオでキャッチすると出てくる小鳥のさえずりのような音。


その後、やぶくみこさんの冬の星座と一等星を題材にした音楽が、グンデル(ガムランの楽器)で演奏される星空の音楽旅行。

そして、最後は、ラガード研究所所蔵のアンティークなトイピアノを野村が演奏し、やぶさんグンデルで加わり、部屋を真っ暗にして、プラネタリウムにして、星空を見ながらの演奏会。

こんなイベントの場に居合わすことができて、本当に良い結婚記念日であり、冬至であり、新月の夜でした。深夜に夜空を見上げると、オリオン座やシリウスプレアデス星団や双子座などが、輝かしく光っていました。これらの星座が、この時刻に南天に上るとは、年末ですね。