野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

パタ動物園での撮影

帰国まで2日。今日は、JDとPATA ZOOに行く約束。最後のホリデーと思っていた。

そもそも、インドネシアの2ヶ月で予想以上の収穫があったので、タイでの1ヶ月間は、アナンとのコラボレートだけにして、比較的のんびり過ごそうと思っていた。しかし、アナンは、インドネシアであれだけのコラボレートをしていたことをFacebookで知っていて、タイのアートシーンはこの程度とは思われたくなかったのだろう。1ヶ月間、もの凄くたくさんの人に会わせ続けた。野村誠がせっかく1ヶ月タイにいるんだから、後悔しないくらいフル稼働させないと、次回いつあるか分からないんだし、という気持ちもあったかもしれない。

「ちょっと顔を見せて挨拶するだけ」の意味は「レクチャーをする」。「学校を見学をする」の意味は、「ワークショップをする」。「何もしなくてもいいし、気が向いたら何かしてもいい。なんでもいいよ。」の意味は、「もう既にアレンジしているから、よろしくね」となる。とにかく、アナンのアレンジで、タイの面白いアーティストに会い続け、セッションもし、レクチャーもし、ワークショップもし、交流し続け、さらには、今後の可能性まで示唆される。本当に濃厚な体験をさせてもらったし、タイの底力を思い知ったし、疲労の限界でもある。

JDのスペース(ライブハウス/バー)の名前もZOOと言う。先日(7月6日)のライブのタイトルは、「Sounds of Zoorasia」とJDがつけた。さびれたデパートの屋上に、変な動物園があるから、行かないか、と誘われていたのだ。

ZOOまで、渋滞の道路をタクシーで行くのにも飽きたので、運河を走るボートで行くことに。これが、安いし、速いし、面白い。バンコクの町のど真ん中を、ボートが走る。水しぶきがかかりそうになると、ブルーシートのカバーをあげる。ディズニーランドに行かなくても、こんなアトラクションが日常の中にある。

パタズーは、本当に変な動物園だった。そして、動物園に行く前に、JDは、電気屋さんに寄る。「先日のライブが凄く良かったから、ちょっとインタビューとか、撮影したいんだ。」と言って、メモリーカードなどを購入。撮影する気が満々。

そして、動物を見ながら、時々、園内でインタビュー。最後には、「音楽をやっていて、檻の中に入れられていると感じることはあるか?」という質問をされて、自由と不自由について語るはめに。見事に誘導された上に、こちらが檻の中に入っているように見える映像まで撮影。

一体、どんなドキュメント映像が完成するのか。本当に楽しみだし、今日という日も、本当に楽しんだ。でも、最後の最後まで、休ませてもらえなかったなぁ。