野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

フルーツバスケット・オーケストラの可能性

京都造形芸大のアートプロデュース学科、こども芸術学科の学生の共同企画の「あそなび」という企画にて、ワークショップを行いました。

今日のメインは、「フルーツバスケット」というゲームをしながら楽器をする「フルーツバスケット・オーケストラ」です。このゲームは、次々に席替えが行われて、席が入れ替わっていきますので、それぞれの席に楽器を置いておくと、担当する楽器が、どんどん変わります。初対面の人が集まっている場で、そこにある全種類の楽器を全員が触る、という状況が、簡単に生み出せるのです。

さらに、一人、席につけなかった人が指揮者になりますので、指揮者が常に入れ替わり、全員が指揮者を体験します。さらには、3回指揮者になった人から、新ルールを追加しないといけないので、徐々に指揮のルールが増えていきます。

右手をあげる:男子のみ演奏
左手をあげる:女子のみ演奏
足をあげる:太鼓のみ演奏
鼻をつまむ:マラカス、鈴のみ演奏
しゃがむ:楽器を演奏しながらダンス
指差す:ソロ
手を下に:弱奏
2本指をだんだん細める:デクレッシェンド
両手を握る:ストップ

いつの間にか、こんなにルールができました。

ということで、昼間は、子どもや大学生などを中心にした人と関わっていたので、ぼくは最年長者だったのですが、夜は、京都芸術センターでの「明倫レコードクラブ」の「懐かしのポップスを聞く」に出かけました。こちらは、70代、80代の方々が多数お集りになられておりまして、多分、妻が最年少で、ぼくが2番目に若いという年齢層の高い集まりでした。本日のテーマは、タンゴでして、計28曲もモノラル・レコードをかけていただきました。老人ホーム「さくら苑」にて、「復興ダンゴ」を創作中に、戦後のタンゴブームのお話を聞きましたが、今日は、その雰囲気を追体験することができました。