野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

「きせかえコンチェルト」作曲中

1月21日(土)に、神戸のジーベックホールで、「ポータブル・コンチェルト 持ち運びのできる協奏曲の世界」を開催します。コンサートの第2部では、以下の5つのコンチェルトが演奏される予定です。コンチェルトと言っても、ソリスト以外は、カスタネットやタンバリンなどの小物打楽器です。

近藤浩平:ヴァイオリンと打楽器のための協奏曲
野村誠:ポーコン ヴァイオリンとポータブルな打楽器のための協奏曲
Ross Carey:ヴィオラと打楽器のための協奏曲
近藤浩平ヴィオラと鍵盤ハーモニカと打楽器のための協奏曲
野村誠:きせかえコンチェルト ヴィオラと鍵盤ハーモニカと打楽器のための二重協奏曲

演奏するのは、こちら

中島久美(ヴァイオリン、ヴィオラ)、片岡祐介(打楽器)、駿田千佳(打楽器)、薮公美子(打楽器)、野村誠(鍵盤ハーモニカ)、

中島さんという方が、ヴァイオリンもヴィオラも演奏するという人で、今回、東京から招聘しているソリストです。5作品も一夜で新曲ばかりを演奏するのは、演奏家の負担も大きいと考えたぼくは、近藤さんの「ヴィオラと鍵盤ハーモニカと打楽器のための協奏曲」のヴィオラパートをそのままにして、鍵ハモと打楽器のパートを新たに作曲して、新曲を作ろうと考えました。そうすれば、ぼくの曲は、近藤さんのパート譜と全く同じで、1曲練習すれば、2曲演奏できることになります。

これは、近藤さんの作ったヴィオラ協奏曲の着せ替えをして、全然違ったコーディネートをしてみる気分です。そこで、この作品を「きせかえコンチェルト」と名づけることにして、作曲を開始しました。

いやぁーー、近藤作品のヴィオラパートに鍵盤ハーモニカでカウンターパートを作っていくのですが、鍵盤ハーモニカは自分で演奏するので、演奏家に遠慮せずに、書きたいように書いてしまい、どんどん難しくなっています。自分で自分の首を絞めるとは、このこと。今まで演奏した鍵ハモの曲としては、最難曲かも。がんばりまーす。