野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

もうすぐJFC作曲賞本選会

2011年11月11日(金)という1が6つ連続で並ぶ日に、日本作曲家協議会の主催する第6回JFC作曲賞の本選会が開かれます。

審査委員長が三輪眞弘さん、審査員が中川俊郎さんと野村誠です。ぼくは、日本作曲家協議会の会員ではありませんが、今回の審査員に指名されました。ぼくを審査員に任命するというのは、従来の作曲賞と違ったコンクールを目指していると解釈し、ぼくなりに真剣に予選審査に取り組みました。また、こうした審査員の顔ぶれのため、従来のコンクールでは応募しなかったであろう人が応募したとも思われます。また、従来のコンクールだったら予選通過しなかったであろう人が、何人も本選に残り、従来のコンクールだったら本選に残った作品が落選したであろうと思われます。

つまり、本選に残った7作品は、通常のコンクールでは、なかなか聞けない7作品ですし、作曲のスタイルも7作品バラバラです。我々審査員は、自分の作風に近い作品を選んだりはせず、ただ、どれだけ創造の冒険をしているか、という観点で審査しました。ですから、意欲的であるという共通点以外には、全然共通項がないヴァラエティに富んだ7作品になりました。これだけ違った作風の作品を、まとめて7曲聞けるのも、まずあり得ないと言っていいでしょう。

こうしたコンクールが実現し、今後、こんなコンクールが2度と実現するかどうかは、不明です。今回限りになるかもしれないし、今後、こういうコンクールが増えるきっかけになるかもしれません。そういう意味でも、是非、この場に立ち合いに来ていただきたいです。

しかし、まだまだ、チケットの売り上げは満席になっていないようです。それはいけません。超満員で、伝説のコンクールにしなければ、いけません。そういうことから、世界を変えていかなければいけません。ですから、皆さん、お誘い合わせの上、是非、是非、お越し下さい。そして、これらの7作品に対して、そして、我々審査員に対しても、暖かく厳しい眼差しで、批評をしていただきたいのです。我々は最善を尽くして、こうしたコンクールを実現できたという自負があります。それを受け止めて、さらに、それに批判も浴びせる。そんな意気込みで、立ち合っていただきたいのです。それが、未来につながっていくのですから。待っています。

詳細はこちら。
http://www.jfc.gr.jp/index.html