野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

インドネシアの子どもの歌は韻を踏む

妻は食中毒が治り、ぼくはトイレに頻繁に通う日。
インドネシアの子どもの歌の歌集を読んで過ごす。

Bintang Kecil(小さい星)」は、Pak Daljonoという子どもの歌の作曲家の歌らしい(インドネシア語)。

Bintang kecil di langit yang yang tinggi
Amat banyak menghias angkasa
Aku ingin terbang dan menari
Jauh tinggi ke tempat kau berada


の4行で、1、3行目が、イーーで終わり、2、4行目がアーーで終わるので、韻を踏んでいる。

この前、覚えたNaik Delmanも、全部の行の最後の音が伸ばす音で、アーーで終わる。

「ぼくの風船(Balonku)」という歌(これもインドネシア語)も韻を踏んでいる。

Balonku ada lima
rupa rupa warnanya
Hijau, kuning, kelabu,
merah muda, dan biru
Meletus balon hijau
Hatiku sangat kacau
Balonku tingal empat
ku pegang erat-erat


1、2行目は、Aで終わり、3、4行目は、Uで終わり、5、6行目はAUで終わり、7、8行目はATで終わる。

有名な中部ジャワのわらべうた「Suwe Ora Jamu」(ジャワ語)も韻を踏んでいて

Suwe ora jamu
Jamu godhong tela
Suwe ora ketemu k'temu
pisan gawe gela


1、3行目がウーーで終わり、2、4行目がオーーで終わる。

どれも韻を踏んでいるのが面白いなぁ。

Pak Daljonoの他に、Ibu Sud, Pak Kasurなども子どもの歌の作曲家として有名らしい。確かに、インドネシア語にふさわしいメロディーやリズムの歌なのだと思う。日本では大正時代の童謡ムーブメントなどあって、新しい子どもの歌が作られたりしたと聞くけど、インドネシアの近代、子どもの歌は、どういう歴史をたどって作られたのだろう?興味が出てきた。