野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

タイトルの魔力〜福岡市美術館REMIXに向けて

7月4日、野村誠のピアノ作品で、遠田誠+高須賀千江子が踊るダンス公演/ピアノコンサートが、福岡市美術館で行われます。それに向けて、ピアノの練習中です。

遠田誠主宰のまことクラヴは、こちら

しかし、

ピアノ曲「房州海岸」のダンスタイトルは「声楽家」だったり、
ピアノ曲「泰西風俗図屏風」のダンスタイトルは、「オーガンジー」だったりします。

そこで、ダンスタイトルをイメージしながら、ピアノを練習することに。同じ曲でも演奏の仕方が変わってきます。タイトルの力とは、スゴイものです。

だから、「オーガンジー」って何だっけ、とか、「ギムレット」って何、などと調べものをしながら、ピアノを練習しています。


ところで、タイトルと言えば、作曲家の松下眞一の「12のバガテル」は、前半6曲しか作品が残っていずに、後半6曲はタイトルのみ残っていて、楽譜は見つかっていないのだそうです。実際に書かれたけれども、作品は見つかっていないのか、それとも構想だけがあって、書かれていないのかは、分かりません。ピアニストの大井浩明氏より、この6曲のタイトルで新曲を作らないか、と持ちかけられ、この夏に作曲の予定。9月23日に大井氏により初演されます。

松下眞一さんとは、同じ京都大学理学部出身で作曲家、ということだけが共通項なのですが、そして、大井浩明くんとは、京大に同期入学で同じ音楽サークルに所属していたのですが、そんな話を大井くんが書いております。ご興味のおありな方は、どうぞ読んでみてください。そして、9月23日の大井氏のコンサートへ是非。
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