野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

野村誠の左手の法則(チラシの文章)

5月1日の日記で書きかけのメモを書いたチラシの文章を考える。
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20100501

一応、こんな文章を書いてみました。

福岡市文化芸術振興財団のホームページは、こちら。
http://www.ffac.or.jp/


まず、序文。

 分業化・専門化が進み、分野間のコミュニケーションが疎遠になると、全体が見えなくなり崩壊する。それでは未来はない。
 分業化・専門化がありつつ、異分野とのコミュニケーションを頻繁に持ち、全体を見ながら、細部を深めていこうと思う。そこに、ぼくは未来を見る。
 「野村誠の左手の法則」は、演劇、音楽、ダンス、マネージメントなどの専門性を思う存分発揮しつつ、異分野間のコミュニケーションを重視して、作品を創作していく意欲的な公演です。

ちょっと、かたいですかねーーー。写真が入れば、いいかなぁ。


7月4日の公演がこれ

(1)Museum→Music→Dance ピアノのための21のダンス「福岡市美術館・REMIX」

 美術と音楽には、様々な出会いがある。昨年、福岡市美術館で美術作品を楽譜として解読するワークショップを行い、そこで生まれた音楽を原案として、新たに21のピアノ曲を作曲した。
 そうして生まれた21のピアノ曲を、ダンス作品にする試みが「福岡市美術館・REMIX」だ。21のピアノ曲は、それぞれ1〜2分の短いピースばかりなので、21の短いダンス作品ができる。21種類の全く違ったダンスを、小皿の料理を楽しむように味わう。そんな公演になるだろう。コンテンポラリーダンスの未来を占う21のヒントが浮き上がってくるだろう。ダンスファン、音楽ファン、ともに必見/必聴の公演だ。
 終演後に、関連する美術作品を、福岡市美術館で鑑賞するのもお薦め。

こうやって書いているうちに、この21のダンスを見るのが、ますます楽しみに。ダンスの小品を21個も次々に見る機会は、なかなかないように思うので。




7月17/18日の公演がこれ

(2)Museum→Drama→Music 「福岡市博物館・REMIX」

 演劇と音楽の出会い。演劇の中に音楽を発見すること。
 台詞のリズム、言葉のイントネーション、間、など、演劇するという行為そのものの中に、音楽が満ち溢れている、とぼくは思っている。だったら、ぼくが演劇の中から音楽を抽出して、それを再構成して音楽作品を提示することができないか?ということで、野村誠の新作は、演劇を素材にした音楽、または、音楽みたいな演劇になる(その演劇は、実は、福岡市博物館を題材にした演劇なのだ)。
 さらに、特別ゲストとして、演じるバンド「門限ズ」が福岡に初登場。「門限ズ」は、頭で考えるのではなく、身体で考えるアーティスト集団。遠田誠(ダンサー)、倉品淳子(俳優)、吉野さつき(ワークショップ・コーディネーター)、野村誠(ミュージシャン)の行動するアーティスト4人が、とにかく、自らの体をとことん動かし、ダンス、演劇、音楽の境界を超え、身体性と即興性をフルに活用して、動き、奏で、演じるバンド。パフォーミングアーツの可能性を、おかしく楽しく、そして、とことん提示していきたい。
 また、今年3月、横浜で大好評だった野村誠の話題の新作「老人ホームREMIX」(一部)も上演する予定。この作品は、老人ホームでのワークショップの映像を編集して、ピアノと映像による新たな音楽作品として再構成したもの。

文章にすると、こんな感じですが,楽しいイベントにしたいものです。
ちなみに、3月の「老人ホーム・REMIX」の予告編は、こちら。