野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ジャカルタ公演、外に出たジャパニーズ・ガムラン・シアター

ついに本番です。
野外で、用意した座席をはるかに越えるお客さんが来て、立ち見がいっぱいです。最前列のサイドには、地べたに座っている子どもも多数。用意したパンフレットはあっという間になくなり、マルガサリのCDと桃太郎のDVD(昨年の大阪公演)が飛ぶように売れていきました。

野外なので、つまらなかったら、どんどんお客さんは帰っていくはずなのですが、お客さんは帰りません。前半1時間が終わったあとに、15分の休憩を入れても、減るどころか、後半に入ってもお客は増えていく感じ。懸念されたインドネシア語の台詞にも、笑いがおきます。予想外のところで拍手が起こります。

公演としては、今まで屋内で演じたものを屋外でやるという意味で、初めて外に出た作品です。外では繊細な表現が弱くて伝わりにくいし、何か強度が要求されます。音も反響がないので、ふだんよりはっきり発音することが求められます。そういう意味で、外で通用するパフォーマンス、外で通用する作品かどうかを検証しながら、上演し、上演しながら修正していた印象です。雑になった部分もあったけど、まずは力強くやりきったこと。そこが今日の大きな収穫。

今まで日本でしか公演していなかったガムランシアター「桃太郎」が海外に出たという意味でも、初めて外に出たということです。

今日、力強く前進した経験を踏まえて、26日の屋内でのジョグジャ公演では、細かい部分の味をしっかり出したいのと、もっと即興的にその場で遊ぶ心を持って演奏したい。

まずは、東南アジア初演を果たしました。