野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

あいのてさんによる音楽療法講座

午後はルートメイトという三田の音楽療法などをやっている団体の第29回音楽療法講座の講師をあいのてさんでやりました。

ワークショップの内容は、?あいのての説明(風船の演奏、ペットボトル、ストロー笛、など)、?なんちゃって音楽(なんちゃって雅楽、なんちゃってチンドンほか)、?口の宇宙(ホーメイ講座)、?質問に答える、の4部構成で、3時間の予定が、30分延長。盛り上がりました。

40人の風船大合奏が面白かった。それから、「なんちゃって雅楽」のテイク2が、全く雅楽に聞こえず、みんな大爆笑。

音楽療法って、2000年前後に、日本で驚くべきブームになって、音楽療法士になりたいという人がメチャクチャたくさんいて、異様な現象だったのですが、ここ数年、下火になってきていて、本当に興味がある人、やりたい人だけが続けている感じがして、いい雰囲気になってきていると思いました。2000年ごろには、政治と結びついて、音楽療法士を国家資格にしようという運動があり、音楽療法士の資格をとれば、音楽で仕事ができるという幻想を作りながら、会員をどんどん増やしていく、といった感じで、傍目に見て、異様な雰囲気があったのです。これから、日本の音楽療法の歴史が、ようやく始まる、そういう段階にいるのだろう、と感じました。まだまだ新しい分野で、それぞれの人が、地道に土台を作っていくことが大切だと思います。

それにしても、10年前には、「アートマネジメント」と「音楽療法」は、どちらも、大学にはコースもなくて、学びたければ外国で、という分野だったのに、この10年で、どちらもすごい勢いで、裾野を広げ、また日本の大学にコースを作ってしまいました。ぼくは、この10年間に、どちらの世界にも、少し巻き込まれ、それぞれに、ぼくなりに提案をしてみました。どちらも新しい分野なので、これからです。期待してます。