野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

十年音泉の第1音泉、第2音泉を通した

倉品淳子さんが、えずこに戻って来ました。先週末のビデオを見て、色々対策を練ってきてくれています。到着してから、数時間、ああでもないこうでもない、と今日から3日間の過ごし方や作品の作り方について話し合いました。

明日の夜は、第4音泉(柏木チーム)をやるのですが、柏木チームは柏木くんから自主稽古を禁止されていて、しかも、できるだけ他のグループのワークショップを見に行くように言われていました。ですから、音楽と演劇とダンスと美術が、どうやってコラボレートするか、ということの心構えを2ヶ月間柏木君と追求してきたわけです。で、柏木チームのみんなが色んなグループを見学して、いろいろ感じたり思いついたりつかなかったりしたことを、まずは話してみたり、明日、一緒に児童合唱団(つくしの会)の練習を見に行ったりして、そういうところからシーンを組み立てていこうと思いました。メンバー全員が、俳優でありダンサーであり音楽家であり、そのどれでもあったりなかったり。明日は、柏木チームとの実り多い日になりそうです。

それから、寺内大輔くんの編曲してくれた「けたやぶ」の上演方法について、名案を思いつきました。この曲は、「たけやぶ」というリズムを言っている人がどんどん少なくなっていく曲なので、だんだんタケヤブが焼けてなくなっていく感じで、タケヤブレクイエムにつながるなあ、と思いました。単純なルールの曲なので、つくしの会にも「けたやぶ」やってもらおう。指導者の細渕先生にも参加してもらおう。

夜は、音楽チームが11〜12月に自主ワークショップで作った曲を、聞かせてもらいました(その間、倉品さんは、明神チームとリハーサル)。いくつかの曲を聴かせてもらいましたが、ギター、トランペット、尺八、カリンバ口琴、お土産物のおもちゃバリガムラン、ハーモニカ、パーカッションという楽器編成がいい。西洋楽器と民族楽器とおもちゃがバランス良く共存していて、どの曲もこのバンド独特のテイストがあります。バンドになっていますし、何かのジャンルの音楽をやっているというより、このバンドの音楽をやっている感じがあります。

その後、「ママとパアテルル序曲」(火曜日のえずこウインドの演奏の録音)に合わせて、第1音泉の予告編の芝居をやりました。かなり面白いです。メンバーの表現力も柔軟さも素晴らしい。そして、最後には、第1音泉と第2音泉を通しました。目標の30分を若干オーバーしましたが、今日なんとかココまでやっておきたい、というところまで、これました。明神チームとキチガイ演出家と音楽が融合して、これは演劇交響曲になってきました。「交わり響きあう」になってました。キチガイ演出家の倉品さん、素晴らしい。完全に頭に叩き込んだ台本を、キチガイ演出家に乱入されながら演じきる明神チームも、素晴らしい。既に相当面白いので、これからますます面白くなることでしょう。

明日は、いよいよじんじんが来る。明後日は鶴見幸代さんが来る。この週末は、楽しくなりますよ〜〜〜。