野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

十年音泉

倉品淳子さんと、会う時間も取れて、えずこホールの「十年音泉」について、いろいろ話しました。このブログにも、えずこ関係者の書き込みが出てきて、活発化してきています。柏木くんの仕掛けが、こんなところにまで波及。どんどん外に開けれていく感じですね。

ぼくも先週行った時は、明神チーム、わたなべチーム、柏木チーム、ダンスチーム、音楽チームの3ヶ月の成果を見て、それをもとに、ぼくからボールを投げ返す感じで、一気に再構成に取りかかりました。各チームがガンガン作っていたので、ぼく自身の居場所がなかったのかもしれませんが、強引にかなり再構成をしたことで、ぼくの居場所もできたので、次に行ったら、いつもの野村らしく、「さて、どうしましょうかぁ」と、みんなに相談しながら進める決意を固めました。

先週の段階では、ぼくが、「じゃあ、どうしましょうか?」と問いを投げることができる感じじゃなかったんですね。それぞれのグループが作ったものを、次々に見せてくれて、それに対して、ぼくははっきり指針を示さなければいけない立場に置かれていましたし、ちょっと「どうしましょうか?」と言わせてもらえないような気分がありました。そのおかげで、ガンガン再構成をしたりできたわけです。

でも、住民参加型をテーマにやってきたえずこホールなんだし、もうかなり面白くできてきているし、最後の一番のうまみの部分は、やっぱり、「どうしましょうか」とやりながら進めたい。

ということで、次にえずこに現れる時には、頼りない野村として、リーダーシップをとるのではなく、みんなからの提案を翻訳していきながら、作っていくようなことを、していくつもりです。

倉品さんとぼくとで、「演劇とは何か」みたいな話を、延々したり、公演の前に1週間稽古がないおかげで、それぞれが自分の生活に戻って、それぞれの生活の場で「十年音泉」のことを考えていて、2月6日にみんなが集合した時に、それぞれの考えを交差させていく作業こそが、演劇交響曲のような気もしてきました。倉品さんも、このことをいろんな人に話しているみたいで、「これが実現したら、スゴイですね」と言われたりしてるみたいですが、本当にスゴイことができる予感が、日に日に増してきています。

昨年のプレ公演で、音楽を聴いてもらって、観客にタイトルを言ってもらって、そのタイトルで即興劇をしたりもしたなぁ。開演直後に、10年に一度の伝説の公演にする、って言ってたなぁ、とか。手拍子のロンドってやったなぁとか、色んなことを思い出しました。昨年のプレ公演に色んなヒントがあるような気がしてきました。ちょっと思い出そう。プレ公演の時の自分のブログを、後で読み返してみます。

http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20060311
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20060312

ついでに
いすとり作曲が生まれた日
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20060712

みんなが演出家とも書いてました
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20060714

いろいろ初心に戻って、何をやろうとしていたかを思い出している最中です。

明日は、門仲天井ホール片岡祐介さんのコンサートです。片岡さんは、ちらしに開演時刻を書き忘れるという素晴らしいボケぶりですが、19時開演のはずです。野村誠作品もやります。えずこの関係者では、鶴見幸代さんも、坂野嘉彦さんも、倉品淳子さんも、聴きに来る予定みたいです。