野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

片岡祐介を退治する子ども達

今日のワークショップには、片岡祐介さん、尾引浩志さんが来ました。自己紹介代わりに、二人に演奏を聞かせてもらいました。演奏は、途中で石の2重奏があったり、いろいろ展開して、途中で片岡さんがコミカルな動きを見せると、子どもたちが片岡さんにちょっかいを出し始め、最後には、演奏する片岡さんを子どもたちが座布団で埋めていくというパフォーマンスになりました。

演奏が終わると、子どもたちが片岡さんをどうやって退治するかを相談し始め、不穏な空気を醸し出し始めます。片岡さんに触発されて、子どもたちが興奮して、攻撃性がどんどんエスカレートしていったのです。

ということで、今日のワークショップは、安全面、内容面に相当気を配らないと、事故が起きたり、楽器が壊れる予感がしました。しかも、そういうことに気を配るスタッフが十分にいないので、要注意と判断し、とにかく、この場の空気をなんとかして、ワークショップの安全を守ることを、今日の最大の目標にすえてやりました。

こんな消極的な目標を設定するのは、自分にはあり得ないことですが、安全にできさえすれば、今日は曲作りの進展がなくても、明日に取り返せると思ったのです。

そこで、今日のワークショップの内容は、昨日の復習をして微妙にアレンジしたり、楽器の置く位置を考えたり、歌の練習をしたりして、過ぎていきました。

子どもたちは、最後まで片岡祐介を退治するというテーマを持っていました。これは、一体何なのだろう?そのことは、今回の作品に大きな意味を持ちそうな気がします。