昨日、坂野さんが言っていたこと。「あいのて」がすごいのは、テレビのセオリーを全く知らない人たちが、テレビ番組づくりに入れていること。今までは、そういう人たちは踏み込めなかったし、業界のやり方に合わせることを強いられた。だから、NHKもここまで進んできたということ。
それに片岡さんがツッコミ。「野村さんなんて、mixiで、番組のアイディア考えるの相談持ちかけたりしてるんですよ」
mixiで番組内容を考えたり、子どもと一緒に番組の内容を考えたりして、テレビ番組をつくっているのね、ぼくたち。
NHKがテレビ業界のやり方に則らない人(つまり、ぼくら)を採用したこと、テレビ史で重要なポイントになるだろうと、坂野さんは語った。
今、テレビで美術家の村上隆さんが出ていた。いつか、島袋道浩が対談をして、全く話が噛みあわないと怒っていたなぁ。
村上隆さんは、欧米のアート業界のやり方に則って、どうやって自分をプレゼンするか、というところで成功した人だ。彼の言い方で言うと、日本人のアーティストは、欧米のアート業界のやり方に則ってプレゼンしないから、欧米で活躍できない、ということになる。ところが、欧米のアート業界がもっと進んでくれば、「あいのて」で起こったようなこと、つまり欧米のアート業界のやり方に則していないアーティストが入ってきて、そして、アート業界の常識を変えていくことになる。そう考えると、NHKは、欧米のアート業界より進んでいることになるなぁ。
そうそう。ぼくは、1991年ごろ、大阪で、「村上と中村」という展覧会を見たことを思い出した。村上隆さんと中村政人さんという二人の美術家の二人展。覚えているのは、中村さんという人が展覧会場を掃除していたことと、韓国の話をしたこと。
今、村上さんのテレビが6チャンネルでやっていて、中村さんは3チャンネルでワークショップみたいなことをやっていた。チャンネルを回すと、かつての二人展の二人が別チャンネルに出ている。美術家が同時に二つのチャンネルのテレビに出る世の中なのね・・・。
話がそれましたが、「あいのて」テレビ史に残る革命的な番組として、長寿番組になるといいな、と思います。