野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

同窓会

今日は、ギャラリーそわかの平田さんの旦那さんのお葬式があった。今から13年前、TSTというギャラリーで即興ダンス(白水俊子さん、加藤みきさん)の伴奏をすることになり、たまたま中西美穂さん(現在はオフィスバッテラ、NPOアーツアポリア代表)と会場を下見に行ったら、2階に小さなギャラリーがあった。それが、ギャラリーそわか、平田さんとの出会いだった。そのまま中西美穂は、バイトに行くことになり、中西美穂の友人・知人たちはそわかに集うようになった。また、当時、始めたばかりだからと、たった2万円で貸し画廊をしていたそわかで、日曜画家的な人も個展をしていたけど、面白い人との出会いがいっぱいあった。Voiceギャラリーとか、アートスペース虹などで個展をするアーティストとは違って、なんだか試しにインスタレーションしてみようとか、初めて発表してみたとか、やたらお金がないとか、不思議な人の集まり方があった。鎌田高美さん(現在、京都造形芸術大学職員)に出会ったのもそわか、デザイナーの清水さんと出会って「少年アート」という本の存在を教わったのもそわか。ぼくが23歳だった1992年から、イギリスに行った1994年の夏ごろまでの2年間は、連日のようにそわかに入り浸り、ぼくらの夢のような話を平田さんはいつも楽しそうに聴いてくれていた。
東寺のお寺で、お葬式。中村未来子ちゃんと一緒に行く。黒い靴を探すと、この前雪の日に買った長靴が黒い。インドネシアで買った黒いズボン。それに黒いTシャツを着て、喪服のできあがり。お香典袋はコンビニで買ったけど、これを入れるカバンがないな、と思ったら、ファスナー付きのCDを持ち運ぶ入れ物が真っ黒だったので、これをカバン代わりにする。未来ちゃんに、ちゃんと喪服になってると、ほめられる。
そわかで5回連続個展をやった杉岡正章鶴くん(今は奈良で農業)、中西美穂さん、鎌田高美さん、映像の田尻麻里子さん、美術家のかなもりゆうこさん、写真の杉ちゃん(杉原くん)、中西美穂の後のスタッフの坂本Qちゃんなどの顔が見られる。あれから13年経ったんやね、その割に、みんな変わらへんな。ちょっと老けたか?貫禄が出た?でも、会話のレベルが変わってへんやん!ぼくら50になっても70になっても、こんなんかもな。
お葬式は、とにかく悲しいものだった。故人のご冥福を心よりお祈りします。
自分の葬式はいつになるか分からないけど、自分の葬式をある程度プランしておいた方がいいかな、といつも思う。多くの知り合いが来てくれるし、思う存分、野村誠との別れを楽しんでもらいたいから、自分で計画して、音楽あり、エンターテインメントありの一大イベントにしたいな、とも思うし、しかし、そんな自分の葬式のプランなんて考えると本当にそうなると嫌だから、そんなのまだまだ先のことだから考えんようにしよう。でも、自分の葬式で自作の「How Many Spinatch Amen!」というアコーディオン+ヴァイオリン+チェロの曲だけは、流すって決めているけど。