野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

砂連尾+寺田デュオ

季刊「ケンハモ」の原稿を、ずっと書く時間がとれず、やっと原稿を書く時間がとれた。原稿を送信。ポールさん、原稿遅れてすみません。原稿を書いていると、鍵ハモでこんなことがやりたい、あんなことがやれる、とアイディアがいっぱい出てくるし、今後やりたいことを考える機会としても、とってもいいな。
8月8日・9日の2日間、Bumb東京スポーツ文化館2005年夏のワークショップ「かなり楽しい作曲ワークショップ〜作曲しながら音楽ノリノリで楽しんじゃいたい中学生〜」のちらしが届く。ワークショップのタイトルも、昨年のワークショップに参加した中学生が考えてくれたし、「Dear 音楽が好きな人へ、みんなで作曲をしませんか?」という文句も中学生が考えたもの。昨年のワークショップの写真も入っているし、ちらし自体がワークショップの成果みたいな感じ。それにしても「かなり楽しい作曲ワークショップ」というネーミング、中学生じゃないと思いつかないセンスだなぁ。ネーミングセンスが中学生の心に響いたのか、ちらしが完成する前から、申し込みが殺到。1泊2日で内容が作曲なのに、既に定員30名のところ、28名の申し込みがあるらしく、これからこのちらしを配ったらどうなることやら。申込者多数で抽選になる可能性が大きい。
ダンサーの砂連尾理さん+寺田みさこさんのダンス公演が明日から3日間あり、その中で林加奈ちゃんの声の録音が使われるらしいが、林加奈ちゃんとぼくは、明日から徳島に行くので公演が見られない。そこで、ゲネプロを見に、アトリエ劇研へ。砂連尾さんとは、京都クリエーターズミーティングで一緒に舞台を作ったことがあるけど、この二人のデュオを実は見たことがない。男女のデュオと言うと、フランスの(ヌーベルダンスというのかな)のジャン=クロード・ガロッタが80年代に作った「ドクター・ラビュス」という作品があって、これは4つの異なる男女のデュオから成る作品で、8人のダンサーが出演するのに、一番最後の最後に4組のデュオが暗がりの中で見えるシーン以外は、ずっと二人ずつで出てくる作品。97年にぼくはこのダンスの音楽を作りかけて、グルノーブルまで行って一緒にやりかけて、結局一緒にやらなかったことがあるので、この作品は相当見た。次に、ぼくがよく知っている男女のデュオは、山下残と納谷衣美のデュオ。こちらは、長身と小柄というコントラストと二人の童顔が強調されたデュオだ。そうした男女のデュオを見たことがあるぼくにとって、砂連尾+寺田デュオは、また違った形態で興味深かった。寺田さんの細くて長身の訓練されたダンサーの身体と、砂連尾さんの細くもなく長身でもなく訓練されたダンサーだか何だかよく分からない独特の身体。対照的というほど対照的でないが、決して似つかない二つの身体を使って構成されるデュオは、可能性がいくつもあるな、と思った。ぼくがダンスのプロデューサーなら、山下残+納谷衣美、砂連尾理+寺田みさこ、この二つのデュオで1公演をやりたい。つまり、
1 山下残+納谷衣美(砂連尾理振付)
2 砂連尾理+寺田みさこ(山下残振付)
3 山下残+寺田みさこ
4 砂連尾理+納谷衣美
として、振付の交換、パートナーの交換をすることで、新しい境地を目指してみたいと思う(パートナーの交換!浮気だ、浮気だ、きゃ〜〜〜!)。と言っても、ダンスのプロデュースを頼まれることは、まずないから、誰か代わりに企画して下さい。見てみたい。
砂連尾さんは、3月の上田假奈代+野村誠のデュオ、5月の石村真紀野村誠のデュオのどちらも見に来てくれていて、デュオを極めている者として、色々思うところがあったみたい。そういった思いを、今後の作品にいろいろ反影させていこうと意欲的。
ゲネプロ見た帰り道、必然的に祇園祭に遭遇し、とうもろこしやたこやきを食べて帰宅。浴衣姿の人がいっぱい。ぼくも浴衣着たい!今度、ステージ衣装用に浴衣買おうっかな。