野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

日本の作曲2020-2022/ピアノと鉛筆と筒/ピアノとサヌカイト

『日本の作曲2020-2022』(サントリー芸術財団)がpdfで公開になった。野村誠作曲《どすこい!シュトックハウゼン》(2021)も紹介されている。紹介されることは、有難いので感謝。ただ、5人の評者全員がぼくより年少の方がいないので、少し世代が偏っているのかなぁ、と思った。現代音楽の若手の音楽評論家はいないのだろうか?一人でも良いので、せめて40代、できれば20代や30代の人が入って欲しいと思った。選ばれている作品に関して言えば、もっと東京以外の地方で初演されている作品に触れてもいいし、もっと女性の作品が紹介されてもいいのでは、もっと若手の作品が紹介されてもいいのでは、とは思った。

https://www.suntory.co.jp/sfa/music/publication/pdf/composition2020-2022.pdf

 

自分の作曲の根幹に、「あそび」がある。55歳になっても遊びの精神を忘れることはない。忙しくなりすぎると、「仕事」モードになり、責任感をもって任務を全うすることも大切だが、無責任にとりあえず遊ぶことから思わぬ発見があるので、暇であることを大切にしている。今日も思わずピアノで遊んでいるうちに新奏法を発見してしまい感激している。新奏法の発見は、熊本市現代美術館での濃厚なワークショップの余韻もあるかもしれない。鉛筆を使ったピアノの奏法で、そこからエスカレートして、ブームワッカーとピアノを組み合わせる奏法も考える。

 

高松市美術館の音楽のためにピアノを少し録音。