野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

イメージをうつし+とる/プリペアドサヌカイト/臼杵美智代さん

里村さんがDIYでミニテーブルを作ってくれた。使うのが楽しみ。里村さんと不知火美術館での展覧会『イメージをうつし+とる』を観に行った。

www.museum-library-uki.jp

 

美術館のコレクション作品を展示するだけでなく、学校などに(美術館から)アーティストが飛び出して行う『とびだすプロジェクト』での成果も展示されていた。昨年度は、里村真理さんが在任中の時に里村さんの発案で始まった『とびだすプロジェクト』では、コレクションの中から、作家も作品も子どもたちと選び、その作品を音楽にして会場に流すというものだった。その時には、ワークショップの記録映像が充実していて、松田拓真さんの映像で展示を見ただけでワークショップの様子が体感できるようになっていた。今回は予算の都合か映像はなく、アウトリーチ的な活動の空気感を伝えるのに、映像は効果的だったなぁ、と改めて思った。ゲストアーティストの前田由佳理さんによる版画のワークショップの展示に興味を持った。青海小学校、小野部田小学校と自分が行ったことがある小学校で実施されているワークショップがあり、学年が違うから違う子どもたちなんだけど、それでも親近感を覚える。きっと、卒業生とか近所の人が見たら、また違う感覚を覚えるのだろう。

 

サヌカイトの実験。ゴルフボールで鳴らしたり、鍵盤から鈴をぶら下げるなどプリペアド・サヌカイトをやってみたり、ウレタンの上にのせてみたり、などなど。やはり形状が面白いだけあって、それなりに予測不能倍音が出るので、色々試すのは面白い。そして、サヌカイト奏者の臼杵美智代さん自身について知ろうと思い、臼杵さんのことを調べ続ける。初めてご一緒する演奏家に作曲する場合は、必ず一度はストーカーみたいにならないと、作曲できない。日本音楽集団でも活動されていて、だからCDに(日本音楽集団の創始者でもある)三木稔さんの曲が入っているのだ、と腑に落ちた。