野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ジェーンとノムのみんなでつくろう!いきなり音楽プロジェクト!!(7日目)

『ジェーンとノムのみんなでつくろう!いきなり音楽プロジェクト!!』の7日目。いよいよ最終日。本日は、『むかしばなしから音楽をつくろう!〜妖精、妖怪⁉️昔話の世界を音楽でかたろう!』10:00~16:00@オリエントホール(オリエント楽器豊川店)だった。定員20名程度としていたが、申し込みの希望が多く(早めに受付を〆切したが)29名の参加者となった。

 

午前は、参加者の方が、数多くのドラムを貸してくれたこともあり、ドラムサークルが非常に盛り上がった。ドラムサークルって、みんなで輪になって太鼓を叩くんだろうなぁ、10分くらいやるのかなぁ、と漠然と思っていたが、大間違いだった。低音の太鼓が多いから、高音域を足そうと思って、ケンハモで高音域の音を重ねてバランスをとってた。ピアノを弾いても、この低音では音がマスキングされて効果ないなぁ、と思って、最初はピアノで加わらないつもりだった。でも、ジェーンのさりげない強制力の強くない指揮が加わることで、だんだんみんなの耳が開いてきて、アンサンブルが良くなっていく。ピアノで入ってみると、ピアノの弾き方を変えると、それに即興的に対応して、参加者の創造性を触発しながら、ちょっとだけ指揮をして対応していく。顔の表情とジェスチャーだけで、3歳の子どもも1時間釘付けになって演奏に参加し続けるのだから、びっくり。気がつくと1時間以上のセッションが続いた。その間、本当に色々な場面があり、ああ、面白かった。

 

休憩の後は、スコットランドの語り物(The Day we went to Rothesay)をジェーンに教えてもらう。

 

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このメロディーを教えてもらって、日本語の替え歌を作った。

 

心を込めて

年越しソバつくる

紅白を観て

酒が飲めるぞ

108つの煩悩

除夜の鐘鳴る

富士、鷹、なすび

笑う、こぞ今年

 

これを日本語とジェスチャーで歌ったら、ジェーンの推測がかなりよく、彼女の非言語コミュニケーション力の高さを思い知るものとなった。ジェーンの解釈は、「心から、料理して、テレビとカラオケ、お酒を飲み、頭痛があり、釣りをして、富士山とスパゲティ、笑う」みたいな感じ。ちなみに、スコットランドのオリジナルは、大晦日にRothesayに旅行に行くことにして、ホテルを探すけど、80人いるのに1部屋しかなくって、みんなで1部屋に雑魚寝して、耐えられなくてホテルを飛び出し、バンドに加わるが、警察にダメと言われて帰った、というような可笑しな話。

 

ランチ休憩中のRothesayの曲をピアノで弾いて、突然ダンスになったりの時間も楽しかった。午後、みんなで楽器で音をパスするゲームだけで30分以上楽しんだ。単なるウォームアップ/アイスブレイクとしてゲームをしているというのでなく、本当にじっくり時間をかけて味わっていくと、単純な活動でも一人ひとりの個性が見えてくるし、どんどん味わい深くなっていく。

 

その後は、ばったら堂の内浦有美さんとジェーンが交互に、日本の民話とスコットランドの民話を紹介。山の背比べ(豊橋)、ネッシースコットランド)、羽衣天女豊橋)、Selkie(スコットランド)。

 

そして、グループに分かれて、物語づくり。5つの面白い妖怪物語が創作されて、演じられる。それを別のグループがさらに音楽劇に発展させ、いっぱい笑う楽しい時間であっという間に終わりの時間になった。

 

最後に感想をシェアした後、『蛍の光』をスコットランド式に手を繋いで輪になって歌った。楽しく面白く、でも終わるのが寂しい。みんなにアンケートを書いてもらっている時間に、蛍の光をアレンジしてピアノで弾いているところから、参加者の人との連弾に発展したり、最後までいい時間だった。次々に、色々な人たちと記念撮影。なんか、インドネシアのバンドゥンでコンサートした時、ほぼ全員の観客と次々に記念撮影をし続けたことを思い出した。

 

1週間の最後だけあって、すごく手応えのあった一日であり、また次の何かが始まっていきそうな感覚も持てた。打ち上げで、オリエント楽器の鎌田社長、ばったり堂の内浦さん、愛知大学の吉野先生、そして吉野ゼミの学生たち、ジェーンといっぱい話した。こうやっていっぱい話せるのいいな。

 

みなさん、本当におつかれさま。