野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ケンハモの新潮流と作曲

新居で初の「四股1000」参加。安田登「野の古典」の音読も、終わりが近づいてきて、「南総里見八犬伝」の講義になっている。今日は、沖縄な参加メンバーだったので、沖縄の話と相撲の話が多かった。

 

ケンハモ奏者の宮原裕子さんとお話しする。5日前にケンハモ奏者の南川朱生さんとお話しした。若い世代のケンハモ奏者が活躍しているのは嬉しいことで、そうした奏者の方と接点が持てることも嬉しい。南川さんはかなりマニアックにケンハモの研究をされていて、独自の世界観でYouTuberとして世界中に向けて発信されている。宮原さんは、オーボエ奏者だったのが、ケンハモの音色に魅了されてケンハモ奏者に転向したという。クラシック音楽をケンハモで演奏することを追求されている。中村匡寿さん作曲の《雲雀殺し》という作品は、なかなかの力作で、作曲もすごいが演奏もすごい。

 

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最近は、鍵盤ハーモニカがかなりブームになっているとのことだった。25年前にPーブロッを結成した時には想像もつかないくらい鍵盤ハーモニカに特化したプレイヤーの数が増えている。嬉しいし、新しい動向をフォローして、ぼくも色々やっていきたいな。特に作曲。

 

25年前には、ワークショップとかアートプロジェクトとかは、限られた数の人しかやっていなかったのが、今では至るところで普通に行われるようになった。これまた、嬉しいことだ。そういうことが当たり前になってくれたからこそ、次に進める。まだ当たり前になっていない世界を切り開いていける。今やっているようなことも、25年くらい経つと市民権が得られてくるかもなぁ。

 

エイブルアートという言葉が生まれた25年前から今は、随分変わっただろうか?芸術と社会包摂などという用語を、頻繁に聞くようになったし、少しは変わってきたのかもしれない。社会包摂という言葉が死語になるくらい多様性が当たり前な時代が早くきてほしいと思う。

 

新居の近くを散策以外は、引っ越しの荷ほどきが続く。今後の作曲スケジュールを整理する。ケンハモ絡みの曲が多い。

 

今後の作曲予定

6月:オルガンソロ 《たいようオルガン》(11月3日に水戸芸術館で初演予定)

6月:ケンハモソロ (7月31日に大阪市立大学で初演予定)

7月:コントラバス+声+何か (12月ごろに初演予定)

8月:ヴィオラとケンハモ (12月26日にながらの座・座で初演予定)

 

そして、プロジェクト型の作品としては、9月の「アジアだじゃれ音Line音楽祭」と10月の「近江鉄道アートプロジェクト」が当面の大仕事。

 

遠征は、7月の福岡(作曲ワークショップ)、8月の十和田(問題行動トリオ)、東京(あやしいサーカス団)など。