野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

金閣寺/日英オンライン音楽交流進行中

家から15分ほど歩くと金閣寺があるが、観光客が多く混み合っているので、近寄らなかった。しかし、よくよく考えると、コロナで人が少ない今が金閣寺をのんびり味わえるチャンスかも。せっかく近所に住んでいるのだからと散歩に出かける。金閣寺、拝観料は400円で、中に入れる建物はないが、あの広大な敷地の庭を存分に味わえるので散歩には最適。それにしても、金閣寺に来るの何十年ぶりだろう?

 

イギリスのヒュー・ナンキヴェルとエマ・ウェルトン(ボーンマス交響楽団)のファミリーオーケストラAuberginesと日本のだじゃ研(だじゃれ音楽研究会)の合同オンラインワークショップ。本日が3回目。ヒューの古い友人で音楽家のMary Keithが作った動画に合わせて、みんなで歌うのが本日の導入。こんな風にしてメアリーに会うとは思わなかった。続いて、ボールをパスするゲーム。日本とイギリスの人が一緒にこうして遊べるのが面白い。ダンサーの佐久間新さんも参加していて、俳優のボブ・ロックウッドがコントラバスで参加している。佐久間さんとボブの家に泊まったのが2007年で14年ぶりに二人は再会したと思う。あの頃はみんな若かった。

 

vimeo.com

ヒューが、2021年2月14日(14-02-2021)という数字を音に置き換えてパターンを作って合奏する提案をして、各自でパターンを作って演奏して録音した。ぼくは、1の時は太鼓、0の時は声、4の時はピアノ、2の時は声を出しながら唇を指でブルブルする、という演奏をした。その後、ヒューから日本のバレンタインはイギリスとは全然違うと説明があり、ぼくが日本ではチョコをプレゼントすると伝える。西川さんから女の子の愛の告白になっていて、1ヶ月後には男の子が返答するホワイトデーがあることなど説明する。イギリスでは、(主に)男性が花をプレゼントする日で、シャンパンを飲むらしい。

 

Chocolate=CCAE(ドドラミ)

Flowers=FE(ファミ)

Champaigne=CAAGE(ドララソミ)

 

 

と考えて演奏。佐久間さんにチョコと花とシャンペンに振付をしてもらい、佐久間さんの指揮で演奏。

 

 だじゃ研とAuberginesの共同作曲プロジェクト「ジグザグダンス」の音源も聴いた。だじゃ研のカッパさんとカンさんがパンデイロと大正琴で録音した1分の音源に、イギリスの人が音を重ねたリモート共同作曲。ボーンマス交響楽団の以下のウェブサイトで、ジグザグダンスの音源も紹介されている。

 

bsolive.com

 そして、前回のワークショップのビデオを一緒に見て意見を言い合う。エマが「ヴァイオリン弾いたのに、全然音が聞こえなかった」と言う。ヴァイオリンは普通に大きい音で弾いてもzoomに拾ってもらえなくて、コルレーニョ(弓の木の部分で弦を鳴らす)の小さい音だけが聞こえたそうだ。ヒューが、ヴァイオリンは大きく動くのに音が出ないビジュアルに動きを見せる楽器になったねーと面白がる。思い通りにならないことをストレスに感じるより、こうして意外性を逆手に楽しむと面白いなぁ。こんな風にして本日のリモートワークショップが終わる。イギリスの人が半分、日本の人が半分で一緒に交流できるなんて、面白いなぁ。