野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

Beethoven 250 / French Music and Jazz in Conversation

1月17日の「世界のしょうない音楽祭」で撮影した《日羅印尼中の知音》(野村誠作曲)の動画が編集され、本日、最終確認データをチェック。エンドロールなど、少し気になったところがあり、そこの修正をお願いしたが、近日中に公開の予定。全員マスクをしての演奏も、コロナ後に見たら懐かしいと思うだろうか?

 

本日は、アコーディオニストの大田智美さんとリハーサルで、野村誠作曲《Beethoven 250  迷惑な反復コーキョー曲》をじっくり練習。智美ちゃんと会うのは、3月28日にこの曲を無観客世界初演した時以来で10ヶ月ぶりだったようだ。あれから半年間くらいは、コンサートでの演奏が全くなくなったものの、今では演奏の機会が復活してきていて、先日も高橋悠治さんの作品を演奏するなど、相変わらずのご活躍。ベートーヴェンの生誕250年だった2020年はいつの間にか終わり、ピアソラの生誕100年である2021年になっている。智美ちゃんのアコーディオンの音色を身近で生で聞けることを、本当に幸せに思うほど、やはりいい音色だった。明日も体験できることが嬉しい。智美ちゃんは、今年の11月には、野村誠アコーディオン作品を一挙に演奏するコンサートも計画中。非常に楽しみ。そうしたお話もしたけれども、みっちり練習して、明日の収録に準備。

 

大阪への行き帰りは読書の時間になっているが、最近読んでいたのが、Deborah Mawer『French Music and Jazz in Conversation』Amazon | French Music and Jazz in Conversation: From Debussy to Brubeck (Music since 1900) | Mawer, Deborah | Classicalという本で、本日、読了。ドビュッシーラヴェル、ミヨーなどのフランスの作曲家がアメリカのジャズに影響を受けた曲を書いたと同時に、これらの作曲家の作品に、ジャズが影響を受けたという相互関係の話。

 

アメリカに亡命したミヨーの弟子には、デイヴ・ブルーベックバート・バカラックスティーヴ・ライヒなどがいる。中でもブルーベックは、複調、ポリリズムなどミヨーの作曲技法に大きく影響を受けていて、ミヨーの音楽がアメリカに受け継がれていくのが面白い。読みやすくて譜例も多くて、楽しい本だった。昨年がブルーベックの生誕100年だったので、ブルーベックの伝記を読んだ後に、この本も読んでみたくなって買った。気がついたら、2021年。今年は《ブルーベック101》を作曲したい。

 

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本日は母の誕生日だったので電話をする。82歳になったのかな。元気そうな声でよかった。