野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

【野村誠のアコーディオン全部やります!】の第1回

原宿のカーサ・モーツァルトにて、WINDS CAFE 299【野村誠アコーディオン全部やります!】の第1回を聴きに行く。リハーサルに参加し、同時にリモートで丸亀でのNadegata Instant PartyのHome Stay Homeに少しだけ参加。楽しかった。

 

コンサート本当に幸せだった。全曲、野村誠作曲。年代順

 

1 FとI (1999/2001) 

2 ロシアンたんぽぽ(2003)

3 誰といますか(2004)

4 ブタとの音楽(2007)

5 Art Tower Mito(2008)

6 押すと納豆(2013)

7 あたまがトンビ(2004/2011)

 

最初が2重奏で、2〜6曲目が全部独奏で、最後が3重奏。演奏

 

1 FとI    (大田智美+松原智美)

2 ロシアンたんぽぽ (松原智美)

3 誰といますか (大田智美)

4 ブタとの音楽 (大田智美)

5 Art Tower Mito  (水谷風太)

6 押すと納豆 (大田智美)

7 あたまがトンビ (大田智美+松原智美+水谷風太)

 

アコーディオンという楽器は、野村の音楽の中でも特に叙情性を引き出す楽器だ。大田智美さんは、野村の作品を数多く演奏してくれているアコーディオニストで、ぼくの音楽をとても理解してくれている演奏家だ。長年培った信頼関係がある。松原智美さんとは何度か共演しているが、共演ではなく客席から彼女の演奏を聴く経験は意外になく、今回、松原さんの独奏を聴いて、彼女の演奏の魅力や個性を再発見できた。アコーディオニストは十人十色なのだなぁ。彼女のための曲も書いてみたいと思った。水谷風太さんは2009年生まれで小学校6年生の才能溢れる少年で、4歳からアコーディオンを始めたそうだ。大田智美という素晴らしい先生から、5年生の時点で野村作品をレッスンされていたが、今回、作曲者の前で演奏することになった。喋ると普通に小学生だなぁと思うが、一度アコーディオンを構えると、彼は音楽家で、ちゃんと世界が立ち上がる。この才能が今後どのように成長していくのか、本当に楽しみだ。

 

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最後に3人が奏でる《あたまがトンビ》は、東日本大震災の直後に心がザワザワする中、自分自身の気持ちを落ち着けるためにも編曲していたので、演奏を聴きながら色々なことが想起された。祈りのような時間でもあった。快演をありがとう。

 

その後、東京勤務になった京都新聞岡本晃明さんと、写真家の草本利枝さんと会って、久しぶりに色々話し合い、このお二人と東京で会うなんて、と違和感と懐かしさが交じり合いながら楽しく過ごす。

 

そして、木方幹人さん、西川直子さんのお宅へ行き、こちらも色々語り合う。